マルチプレックスPCR
マルチプレックスPCRとは?
マルチプレックスポリメラーゼ連鎖反応 Multiplex polymerase Chain Reaction (MPCR)のことです。
マルチプレックスPCRは、同一反応における2種類以上の遺伝子配列を増幅・検出するためのものです。
マルチプレックスPCRを成功させるためには、ゲル電気泳動などのエンドポイント検出法によって目的のすべての配列が検出されるのに十分な増幅産物が生成されなくてはなりません。
マルチプレックスPCRは、定性的結果(ある、ないという単純な結果)を得るために使用されます。
マルチプレックスPCRでは、異なるDNA配列からなる様々なサイズのアンプリコン(PCRで増幅されたDNAのこと)を増幅するため、1つのPCR試薬に複数のプライマーを入れています。
一度に複数の遺伝子を増幅対象とすることによって、1回のPCRで効率よく遺伝情報を得られます。
各プライマーセットのアニーリング温度は1反応でばらつきが生じないように最適化する必要があります。
「プレックス」ということばは、多重項という意味です。シングルプレックスは単一の遺伝子配列を増幅するようにデザインされた方法です。デュプレックスは、2個の遺伝子配列を増幅するようにデザインされた方法です。
この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号