遺伝子座 locus
遺伝子座とは染色体のどこに特定の遺伝子があるかを示す言葉です。つまり、染色体上の遺伝子やバリアントの物理的な位置のことです。これは人間の住所のようなものですし、数学ではXY座標のようなものだと思っていただいたらよいです。英語のlocusの複数形はlociです。
たとえば22q11.2という遺伝子座で最初の22は染色体番号を示しています。アルファベットのpqの意味は、p 染色体の短腕上の位置(フランス語でpはpetit)、qは長腕です。11.2は腕の上の位置を表しています。バンド11(じゅういちではなくいちいちとよみます)、サブバンド2です。
染色体を染色すると、顕微鏡でバンドが見える(Gバンド)のですが、それぞれのバンドには番号が付けられており、動原体に近いバンドから順に1からつけます。サブバンドとサブサブバンドは、より高解像度で見ることができます。
染色体の末端は「ptel」と「qtel」と表示されます。
この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号