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気管支とは?解剖と構造を図で解説|英語(bronchus/bronchi)・右主気管支と左右の違い

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

気管支とは?解剖と構造を図で解説|英語(bronchus/bronchi)・右主気管支と左右の違い

気管支(きかんし)とは、気管が胸の中で左右に分かれたあと、肺の中で木の枝のように枝分かれしていく空気の通り道です。英語ではbronchus、複数形でbronchiといいます。右の主気管支は左より短く、やや太く、傾きが急なため、誤って吸い込んだ異物は右に入りやすいという特徴があります。このページでは、気管支の解剖と構造、左右の違い、英語の名称、はたらき、気管支の病気までを図と表で解説します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🫁 Q. 気管支とは?どこにある?

胸の中央で気管が左右に分かれた先(気管分岐部=カリーナ、およそ第5胸椎の高さ)から始まり、肺の中で枝分かれを続けて肺胞につながる空気の管です。太い部分の壁は軟骨で支えられ、内側は線毛と粘液で異物を外へ送り出しています。

↔️ Q. 右主気管支と左主気管支の違いは?

右主気管支は短く(上葉枝まで約2.5cm)・やや太く・傾きが急、左主気管支は約5cmと右のおよそ2倍の長さです。右肺は3つ、左肺は2つの肺葉に分かれます。

🔤 Q. 英語では?気管支と細気管支の違いは?

気管支はbronchus(複数形bronchi)、細気管支はbronchioleです。直径がおよそ1mmになって軟骨がなくなった部分を細気管支と呼びます。

気管支の上にある「気管」そのものの構造は気管とは?簡単に説明で解説しています。気管と気管支の区切りは、気管が左右に分かれる気管分岐部です。

気管支とは?どこにある?

気管支は、気管の下端で左右に分かれた主気管支(main bronchus)から始まり、肺の中で枝分かれを繰り返していく管の総称です。何度も枝分かれした全体の形が木に似ているため、気管支樹(bronchial tree)とも呼ばれます[1]。

気管が左右に分かれる場所は気管分岐部(カリーナ)と呼ばれ、成人ではおよそ第5胸椎の高さにあります[4]。カリーナには異物が触れると強い咳を起こす神経が集まっており、食べ物などが入り込むのを防いでいます[1]。主気管支は肺門(肺の内側の入り口)から、血管・リンパ管・神経と一緒に肺の中へ入ります[1]。

気管支の手前にある気管は、成人の平均で長さ約12cm・直径約1.8cmの管です[3]。

気管支の解剖と構造:主気管支から肺胞までの枝分かれ

気管支は、主気管支 → 葉気管支 → 区域気管支 → 細気管支 → 終末細気管支 → 呼吸細気管支 → 肺胞管 → 肺胞と、枝分かれするたびに細くなっていきます。気管を第0世代として枝分かれの回数を数えると、空気を運ぶだけの部分の最後である終末細気管支は平均で第15世代前後にあたり、場所によって世代数にはばらつきがあります[3]。

気管から肺胞までの枝分かれ(模式図) 導管部(空気を運ぶだけ・ガス交換しない) 呼吸部(肺胞があり、ガス交換を行う) 気管(trachea) 主気管支(main bronchus)左右1本ずつ 葉気管支(lobar bronchus)右3本・左2本 区域気管支(segmental bronchus) 細気管支(bronchiole)直径約1mm・軟骨なし 終末細気管支(terminal bronchiole) 呼吸細気管支(respiratory bronchiole) 肺胞管 → 肺胞(alveoli) ▼▼▼▼▼▼▼ 軟骨の輪で支えられる 気管分岐部(カリーナ) から左右に分かれる 肺葉ごとに1本 肺区域ごとに1本 (右B1〜B10など) 平滑筋で太さが変わる 1つの肺に1000本以上 平均で第15世代前後 ここからガス交換が始まる 肺胞は直径約0.2mm

図:気管から肺胞までの枝分かれ(模式図)

一次・二次・三次気管支(主気管支・葉気管支・区域気管支)

気管支は、枝分かれの段階で次のように呼び分けられます。一次気管支(主気管支)は左右の肺に1本ずつ、二次気管支(葉気管支)は肺葉ごとに1本ずつで、右肺は上葉・中葉・下葉の3本、左肺は上葉・下葉の2本です。左肺には心臓の入るくぼみ(心切痕)があり、左肺の容積は右肺より小さくなっています[2]。

一方、右肺は左肺より短く、幅が広いのが特徴です[2]。右肺の下には肝臓があり、右側の横隔膜が左より高い位置にあるため、右肺は左肺より上下に短くなっています。

さらに枝分かれした三次気管支(区域気管支)は、肺葉の中の区画(肺区域)ごとに1本ずつ入り、それぞれの区域には専用の動脈も入っています[2]。区域気管支にはB1〜B10の番号が付けられ、右肺は10区域です。左肺は上葉でB1とB2が共通の幹から出るため「B1+2」と書き、下葉ではB7がないため、8区域として数えます[6]。

📊 枝分かれの段階と特徴

段階 英語 特徴
気管 trachea C字形の軟骨が16〜20個重なって管を支える
主気管支(一次気管支) main(primary) bronchus 左右に1本ずつ。軟骨の輪で支えられる
葉気管支(二次気管支) lobar bronchus 右3本・左2本(肺葉の数と同じ)
区域気管支(三次気管支) segmental bronchus 肺区域ごとに1本。右B1〜B10、左はB1+2やB8など
細気管支 bronchiole 直径約1mm。軟骨がなく、平滑筋で太さが変わる
終末細気管支 terminal bronchiole 空気を運ぶ部分の最後。1つの肺に1000本以上
呼吸細気管支 respiratory bronchiole ここからガス交換を行う呼吸部が始まる
肺胞 alveolus(複数形alveoli) 直径約200μm。ガス交換の場所

出典:OpenStax Anatomy and Physiology 2e[1][2]、Boyden[6]をもとに作成。

気管支の壁の構造:軟骨・平滑筋・線毛と粘液

気管支の壁の内側は、線毛をもつ細胞と粘液を出す杯細胞(さかずきさいぼう)が並ぶ上皮(多列線毛円柱上皮)でおおわれています。吸い込んだほこりや細菌は粘液にとらえられ、線毛の動きでのどの方向へ送り返されます[1]。この掃除のしくみが、気管支を清潔に保っています。

太い気管支の壁には気管と同じように軟骨があり、管がつぶれないよう支えています。枝分かれが進んで直径がおよそ1mmになると軟骨がなくなり、ここから先を細気管支と呼びます。細気管支の壁は平滑筋が中心で、筋肉が縮んだりゆるんだりすることで管の太さが変わり、空気の流れが調節されます[1]。

終末細気管支・呼吸細気管支と肺胞

気管から終末細気管支までは、空気を運び、ごみを取り除き、空気を温めて湿らせる導管部で、ここではガス交換は行われません。終末細気管支は1つの肺に1000本以上あり、その先の呼吸細気管支から、ガス交換を行う呼吸部が始まります[1]。

呼吸細気管支の先は肺胞管を経て、直径約200μmの肺胞が集まった肺胞嚢につながります。肺胞の壁と毛細血管の壁を合わせた厚さは約0.5μmしかなく、ここを酸素と二酸化炭素が通り抜けます。肺胞の内側では、表面張力を下げるサーファクタントが分泌され、肺胞がつぶれないようにしています[1]。

細気管支と肺胞

右主気管支と左主気管支の違い

左右の主気管支は形が同じではありません。右主気管支は左より短く、やや太く、気管からの傾きが急(垂直に近い)です。子どもの胸部画像を調べた研究でも、右主気管支は一貫して左より急でやや太いことが確かめられています[5]。

右主気管支と左主気管支(正面から見た模式図) 図の左側が体の右側です 気管 気管分岐部(カリーナ) 右主気管支 短い(上葉枝まで約2.5cm) やや太く、傾きが急 → 異物が入りやすい 左主気管支 長い(約5cm) 右よりなだらかな角度

図:右主気管支と左主気管支の違い(模式図)

↔️ 右主気管支と左主気管支の比較

項目 右主気管支 左主気管支
長さ 短い(分岐部から上葉枝が出るまで約2.5cm) 長い(約5cm、右のおよそ2倍)
太さ やや太い 右よりやや細い
傾き 急(垂直に近い) なだらか
その先の肺葉 上葉・中葉・下葉の3つ 上葉・下葉の2つ
異物 入りやすい 右より入りにくい

出典:Lane & Whalen[4]、Tahir ら[5]、OpenStax[2]。

この形の違いから、誤って吸い込んだ異物はどの年齢でも右の気管支に入りやすいことが報告されています。ただし子どもでは、気管分岐部が真ん中より右に寄っていることがあり、右に偏る傾向は大人より弱いとされています[5]。

気管支は英語で?呼吸器の名称一覧

気管支は英語でbronchus(ブロンカス)、複数形はbronchi(ブロンカイ)です。左右に2本ある主気管支を指すときや、気管支全体を指すときは複数形のbronchiがよく使われます。「気管支の」という形容詞はbronchialで、気管支喘息はbronchial asthma、気管支鏡はbronchoscopeといいます。

🔤 気管支まわりの日本語と英語

日本語 英語
気管 trachea
気管分岐部(カリーナ) carina
気管支 bronchus(複数形 bronchi)
気管支の(形容詞) bronchial
気管支樹 bronchial tree
主気管支 main bronchus/primary bronchus
葉気管支 lobar bronchus/secondary bronchus
区域気管支 segmental bronchus/tertiary bronchus
細気管支 bronchiole
終末細気管支 terminal bronchiole
呼吸細気管支 respiratory bronchiole
肺胞 alveolus(複数形 alveoli)
気管支動脈 bronchial artery
気管支鏡 bronchoscope(検査は bronchoscopy)

気管支のはたらき

空気を肺の奥まで運び、きれいにする

気管支の役割は、吸い込んだ空気を肺の奥の肺胞まで届け、吐く息を外へ出すことです。その途中で、空気を温めて湿らせ、ほこりや病原体を粘液と線毛で取り除きます[1]。気管支そのものは酸素を取り込みませんが、枝分かれによって空気を肺全体の肺胞に行きわたらせることで、ガス交換を支えています。

自律神経による太さの調節(交感神経と副交感神経)

気管支の平滑筋は自律神経に調節されています。交感神経がはたらくと気管支は広がり(気管支拡張)、副交感神経がはたらくと狭くなります(気管支収縮)[2]。運動や緊張のときに息がたくさん吸えるのは交感神経によって気管支が広がるためで、喘息の発作で使う気管支拡張薬の多くも、このしくみを利用しています。

肺の血管との関係:肺動脈と気管支動脈

肺には2種類の血管が入っています。1つは肺動脈で、心臓から送られた血液を気管支に沿って枝分かれしながら肺胞の毛細血管まで運び、ガス交換を行います[2]。もう1つは気管支動脈で、胸部大動脈から出る体循環の動脈として、気管支などの肺を支える組織に血液を送っています。気管支動脈に流れる血液は心拍出量の約1%です[7]。

肺動脈の圧が異常に高くなる病気が肺高血圧症で、その一部には遺伝子の変化が関わる肺動脈性肺高血圧症(PAH)があります。

気管支の主な病気

気管支喘息と気道過敏性

気管支喘息は、多くの場合気道の慢性的な炎症を背景に、ゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴(ぜんめい)、息切れ、胸の締めつけ感、咳が、時期や強さを変えながら起こり、息を吐くときの空気の流れが変動しながら制限される病気です[8]。気道ではリンパ球や好酸球などの炎症細胞と、サイトカインなどの物質が炎症に関わり、気道がわずかな刺激にも過敏に反応して狭くなります。

治療の中心は吸入ステロイド薬などの薬ですが、薬でコントロールできない重症喘息には、気管支サーモプラスティ(気管支熱形成術)という治療もあります。気管支鏡を使って気管支の壁に高周波の電流を流す治療で、日本では2014年に医療機器として承認され[11]、2015年4月から保険診療で受けられるようになりました[12]。対象は、高用量の吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬を使っても症状をコントロールできない18歳以上の重症喘息の方で、日本呼吸器学会などの専門医が適応を判断し、気管支鏡の専門医の指導のもとで行うこととされています[11]。

慢性気管支炎とCOPD

慢性気管支炎は、痰をともなう咳が1年のうち3か月以上、2年以上続けてみられる状態として古くから定義されています[9]。主な原因は喫煙で、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の一つの姿としてみられることがあります。禁煙が治療の基本で、禁煙の相談はかかりつけ医や禁煙外来で受けられます。

肺気腫の中には、遺伝が関わるα1-アンチトリプシン欠乏症のように、若いうちから肺が壊れやすくなる病気もあります。

気管支拡張症

気管支拡張症は、気管支の壁が壊れて元に戻らない形で広がり、痰がたまりやすく感染を繰り返す病気です。多くは感染症の後遺症などで起こりますが、線毛や粘液のはたらきに関わる遺伝子の変化が原因で起こるものもあります(次の章で解説します)。

気管支鏡検査

気管支鏡は、細い内視鏡を口や鼻から気管支に入れて内側を直接観察する検査です。必要に応じて、気管支の中を生理食塩水で洗って細胞を集める気管支肺胞洗浄(BAL)、組織の一部を取る生検、ブラシでこすって細胞を集める擦過などを行い、感染症・炎症・腫瘍などの診断に役立てます。

気管支の病気と遺伝:原発性線毛機能不全症・嚢胞性線維症

気管支の粘液と線毛による掃除のしくみは、遺伝子によって作られるたんぱく質で動いています。そのため、これらの遺伝子に生まれつき変化があると、痰が外へ出せずに感染を繰り返し、若いうちから気管支拡張症が起こることがあります。

原発性線毛機能不全症(PCD)は、線毛がうまく動かないために粘液を運べなくなる病気で、多くは常染色体潜性(劣性)遺伝です。PCDの患者さんのおよそ半数には内臓の左右が反対になる内臓逆位がみられ、慢性副鼻腔炎・気管支拡張症・内臓逆位がそろったものはカルタゲナー症候群と呼ばれます[10]。線毛の異常で起こる病気のまとまりはシリオパチー(線毛病)で解説しています。

嚢胞性線維症は、CFTR遺伝子の変化によって粘液が粘り、気管支や膵臓などに症状が出る常染色体潜性(劣性)遺伝の病気です。

🧬 気管支の症状に関わる当院の遺伝子検査

検査 調べる内容
気管支拡張症遺伝子検査(NGSパネル) PCD・嚢胞性線維症・免疫不全・上皮ナトリウムチャネルの異常に関わる18遺伝子
原発性線毛機能不全症候群(PCD)遺伝子パネル検査 線毛の構造や動きに関わる遺伝子
肺疾患NGS遺伝子パネル検査 遺伝が関わる肺の病気を幅広く
嚢胞性肺疾患遺伝子検査(NGSパネル) 肺に嚢胞(袋)ができる遺伝性の病気

料金・検体・結果までの期間は各検査ページでご確認ください。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「よくある気管支の病気」の中に、遺伝の病気が隠れていることがある】

気管支の病気というと、喘息や気管支炎のように身近なものを思い浮かべる方が多いと思います。けれども臨床遺伝専門医としては、子どものころから痰がからむ咳が続く、副鼻腔炎や中耳炎を繰り返す、若いうちに気管支拡張症と言われた、内臓逆位があるといった組み合わせがあるときは、線毛や粘液に関わる遺伝の病気を一度は考えるべきだと考えています。

原因となる遺伝子が分かれば、診断の見通しが立つだけでなく、ご家族やこれから生まれるお子さんへの影響も整理できます。症状のある本人だけの問題として終わらせず、家族の視点で考えることが遺伝医療の役割だと考えています。

🧬 気管支拡張症・線毛の病気が気になる方へ

若いうちからの気管支拡張症や、副鼻腔炎・内臓逆位をともなう症状には、遺伝子の変化が関わることがあります。当院の気管支拡張症の遺伝子パネル検査では、PCD・嚢胞性線維症などに関わる18遺伝子をまとめて調べられ、結果は臨床遺伝専門医が説明します。

ほかの肺の病気も含めて調べたい方は:肺疾患NGS遺伝子パネル検査

よくある質問(FAQ)

Q1. 気管支はどこにありますか?

気管支は胸の中央(縦隔)で気管が左右に分かれた先から始まり、左右の肺の中に入って枝分かれしていきます。気管が左右に分かれる場所は気管分岐部(カリーナ)と呼ばれ、成人ではおよそ第5胸椎の高さにあります。

Q2. 気管と気管支の違いは何ですか?

気管はのど(喉頭)から胸の中まで続く1本の管で、成人では長さ約12cm・直径約1.8cmです。その下端で左右に分かれたあとの管を気管支と呼びます。どちらも軟骨で支えられ、内側は線毛と粘液を出す細胞をもつ上皮でおおわれています。

Q3. 気管支は英語で何といいますか?

気管支は英語でbronchus(ブロンカス)、複数形がbronchi(ブロンカイ)です。形容詞はbronchial(気管支の)で、気管支樹はbronchial tree、細気管支はbronchiole、主気管支はmain bronchusまたはprimary bronchusといいます。

Q4. 右主気管支と左主気管支の違いは?

右主気管支は左より短く、やや太く、気管からの傾きが急(垂直に近い)です。上葉への枝が出るまでの長さは右が約2.5cm、左主気管支は約5cmと右のおよそ2倍です。この形の違いから、誤って吸い込んだ異物は右の気管支に入りやすいことが知られています。

Q5. 気管支と細気管支の違いは?

気管支の壁には軟骨があり、管がつぶれないよう支えています。枝分かれが進んで直径がおよそ1mmになると軟骨がなくなり、この部分を細気管支と呼びます。細気管支は壁の平滑筋の収縮・弛緩で太さが変わり、空気の流れを調節します。

Q6. 終末細気管支と呼吸細気管支の違いは?

終末細気管支は空気を運ぶだけの部分(導管部)の最後の枝で、1つの肺に1000本以上あります。その先の呼吸細気管支から先が、肺胞をもちガス交換を行う部分(呼吸部)です。

Q7. 気管支拡張症は遺伝しますか?

多くは感染症の後遺症などで起こりますが、原発性線毛機能不全症(PCD)や嚢胞性線維症のように、遺伝子の変化が原因で気管支拡張症が起こる病気もあります。PCDの多くは常染色体潜性(劣性)遺伝です。当院では気管支拡張症に関わる18遺伝子を調べる遺伝子パネル検査を行っています。

関連記事

参考文献

  • [1] Betts JG, Young KA, Wise JA, et al. Anatomy and Physiology 2e. 22.1 Organs and Structures of the Respiratory System. OpenStax; 2022. [OpenStax 22.1]
  • [2] Betts JG, Young KA, Wise JA, et al. Anatomy and Physiology 2e. 22.2 The Lungs. OpenStax; 2022. [OpenStax 22.2]
  • [3] Florens M, Sapoval B, Filoche M. An anatomical and functional model of the human tracheobronchial tree. J Appl Physiol. 2011;110(3):756-763. [DOI 10.1152/japplphysiol.00984.2010]
  • [4] Lane EJ Jr, Whalen JP. A new sign of left atrial enlargement: posterior displacement of the left bronchial tree. Radiology. 1969;93(2):279-284. [DOI 10.1148/93.2.279]
  • [5] Tahir N, Ramsden WH, Stringer MD. Tracheobronchial anatomy and the distribution of inhaled foreign bodies in children. Eur J Pediatr. 2009;168(3):289-295. [DOI 10.1007/s00431-008-0751-9]
  • [6] Boyden EA. A critique of the international nomenclature on bronchopulmonary segments. Dis Chest. 1953;23(3):266-269.
  • [7] Walker CM, Rosado-de-Christenson ML, Martínez-Jiménez S, Kunin JR, Wible BC. Bronchial arteries: anatomy, function, hypertrophy, and anomalies. RadioGraphics. 2015;35(1):32-49. [DOI 10.1148/rg.351140089]
  • [8] Reddel HK, Levy ML; GINA Scientific Committee. The GINA asthma strategy report: what’s new for primary care? NPJ Prim Care Respir Med. 2015;25:15050. [DOI 10.1038/npjpcrm.2015.50]
  • [9] Dotan Y, So JY, Kim V. Chronic bronchitis: where are we now? Chronic Obstr Pulm Dis. 2019;6(2):178-192. [DOI 10.15326/jcopdf.6.2.2018.0151]
  • [10] Zhang J, Gao L, Xing Y, Wu H, Liu X, Zhang Y. Analysis of clinical and genetic features in a pediatric patient with Kartagener syndrome caused by compound heterozygous mutations in the DNAH5 gene: a case study and literature review. Front Med. 2025;12:1513370. [DOI 10.3389/fmed.2025.1513370]
  • [11] 日本呼吸器学会. 医療機器「Alair 気管支サーモプラスティシステム」の適正使用のお願い. [日本呼吸器学会]
  • [12] 近畿大学医学部附属病院 呼吸器・アレルギー内科. 重症な喘息症状を緩和する「気管支サーモプラスティ」療法、4月から保険診療下に(2015年4月7日). [プレスリリース]

※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断や治療を示すものではありません。症状がある場合は医療機関を受診してください。

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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