DNAの複製

DNA複製とは?

DNA複製とは、細胞分裂の際にDNAが自分自身のコピーを作るプロセスです。

DNA複製の最初のステップは、DNA分子の二重らせん構造を「解く」ことです。

トポイソメラーゼⅡがDNA二本鎖を切り、鎖を回転させた後、切れ目を閉じることによって複製フォーク前方のらせんの巻き数を減らします。
次にトポイソメラーゼⅠが、一本鎖を切断し、再結合し、ねじれを解消します。
そして、ヘリカーゼが二本鎖DNAの相補的塩基対(AとT、CとG)の水素結合を切断します。
DNAの2本の一本鎖が分離すると、複製「フォーク」と呼ばれる「Y」の形になります。
分離した2本のDNA鎖は、新しいDNA鎖を作るためのテンプレートとして機能します。

片方のストランドは、3′から5′の方向(複製フォークの方向)に向いています。
もう一方の鎖は、5’から3’の方向(複製分岐点から離れた方向)に向いています。向きが異なるため、2本の鎖は異なった形で複製されます。

DNA複製

リーディング・ストランドLeading Strand(3’→5’)の場合

プライマーと呼ばれるRNAの短い部分(プライマーゼと呼ばれる酵素によって生成されます)がリーディング・ストランドの末端に結合する。
このプライマーがDNA合成の出発点となります。
DNAポリメラーゼはリード鎖に結合し、それに沿って「歩く」ように進むたびに、DNAの鎖に新しい相補的な塩基(A、C、G、T)を5’から3’方向に追加します。
このような複製は連続的と呼ばれています。

ラギング・ストランドLagging strand(5’→3’)の場合

5’→3’のラギング・ストランドの場合はどうなるのでしょうか?
実はこちらも多数のRNAプライマーがプライマーゼ酵素によって作られ、ラギングストランドに沿って様々なポイントで結合します。
3’末端からDNAポリメラーゼIIIによってDNAが合成されます。こうしてできるのが岡崎フラグメントで、日本人の岡崎さんが1930年に発見しました。
各岡崎フラグメントの間に残ったニック(ホスホジエステル結合が切れている部分)はDNAリガーゼによって結合されます。
このタイプの複製は、岡崎フラグメントが後で結合する必要があるため、不連続discontinuousと呼ばれています。

次からは二つの鎖で同じです

すべての塩基が一致すると(AはT、CはG)、エキソヌクレアーゼと呼ばれる酵素がプライマーを剥ぎ取ります。
プライマーがあった隙間は、さらに相補的なヌクレオチドで埋められます。
新しいDNA鎖は、新しいDNA配列に間違いがないことを確認するために校正されます。
最後に、DNAリガーゼと呼ばれる酵素が、DNAの配列を2本の連続した二本鎖に封じ込めます。
DNA複製の結果、新しいヌクレオチドの鎖と古いヌクレオチドの鎖からなる2つのDNA分子ができあがります。
このため、DNA 複製は半保守的と表現され、鎖の半分は元の DNA 分子の一部で、半分は新しいものです。
複製の後、新しいDNAは自動的に二重らせんに巻き上げられます。

この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号