高齢出産で後悔する7つのポイント|障害をもって生まれた我が子

赤ちゃん
高齢出産で後悔することといえば、一番は出生前診断を受けずにダウン症などの染色体異常のお子さんが生れたときでしょう。NIPTを受けたかどうかが運命を左右することになります。その他7つの高齢出産後悔ポイントをお伝えします。
日本産科婦人科学会では35歳以上を高齢出産と定義しています。高齢出産であってもほとんどの方は健常な障害のない赤ちゃんを出産しています。しかし、母体の年齢が上がるとともに、障害のあるお子さんを出産するリスクが上がることは、別ページでお伝えした通りです。
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第1子を産んだ時には高齢でなくても、第2子、第3子のときは高齢出産となってしまう場合もあるでしょう。
また、再婚でだいぶ第1子とは年齢が離れて、今の夫のお子さんを第2子、第3子、と授かるために高齢出産になってしまうこともあるでしょう。(注意:高齢出産の定義は35歳以上の初産婦なので実は経産婦は当てはまりません。)
単純に結婚するのが遅かった人、不妊治療に長く苦しんでいた人。
高齢出産の理由は人により様々です。
高齢出産で後悔するポイントを見ていきましょう。

高齢出産で後悔するポイント1:出生前診断を受けなかった後悔

実際のミネルバクリニックの患者さんのママ友のケースをご紹介しましょう。
ミネルバクリニックの患者さんの中にも、ママ友が3か月前に産んだ赤ちゃんがダウン症だったという方がいました。
ダウン症のお子さんを産んだその方は、「これから産む人たちは、絶対出生前診断を受けたほうがいい、自分は出産してから3か月たってもまだ子供がダウン症だということが受け入れられない。子供は可愛い。でも、受け入れられない。可愛くないわけじゃないけど、受け入れられない。」と、保護者会の飲み会で突然苦しそうに語り始めたそうです。上のお子さんの送り迎えの時に、普通だったら生まれた赤ちゃんを連れてくるのに、連れてこないから周りのママ友たちも不思議には思っていたそうですが、あえて聞いたりもできないので心配していたそうです。酔わないと話せなかったのでしょう。
もちろん、出生前診断を受けていたら、目の前の我が子は中絶されてしまって存在しません。生まれた赤ちゃんが可愛くないと言っているわけではない。生まれた赤ちゃんに対する愛情は当然どんな障害を持っていてもある。
これは、別に染色体異常のお子さんを出産なさった方だけではありません。
実際に、障害のあるお子さんをもつ原因で最も多いのは出産時の事故です。臍帯が首に巻き付いたとかねじれたということで胎児仮死となり、一命はとりとめたが障害は残り、反応はほとんどない、というお子さんたちもいます。親御さんにとってはどんな障害を持って生まれてもかけがえのない愛しい我が子です。たとえ目を開き、微笑むことすら一生期待できなくても。そういうお子さんをお連れになって来た患者さんもいます。親になるというのはすごいことなんだな、とそうしたご夫婦をみて、しみじみ感じました。
しかし。出産時の事故なら誰もが平等にそのリスクは負うわけですので、仕方ないと思えるでしょうが、やはりダウン症候群のような染色体異常は、今では母体血を採取するだけで赤ちゃんの罹患状態を出生前診断でチェックできますので、「出生前診断を受けておけばこんなことにならなかったのに」という思いがより強いように感じます。特に、上にお子さんがいる場合は、そのお子さんの一生の負担になるなど、親御さんとしては、上のお子さんに対してハンディキャップを与えてしまったというやりきれない思いになることも事実です。
臨床遺伝専門医として、全国随一の多い出生前診断症例を一人一人と遺伝カウンセリングという診療を通して向き合ってきて、本当にいろんなケースを診て、感じたことは、やはり、出生前診断は皆さんに受けていただきたいということです。

関連記事:出生前診断の費用とファイナンシャルプランニング

NIPTを「高い」という人もいるのですが、決して「安い」とは言えないのですが、女性が出産を機に仕事をしなくなると生涯賃金としては大卒なら損失2億円と試算されることは関連記事の中で述べた通りです。

次に、実際に高齢出産で後悔する他のポイントをご紹介しましょう。

高齢出産で後悔するポイント2:体力がおとろえる

体力の医学的定義はないのですが、20代で徹夜してもどうということはなかったのに、30代、40代となると頑張ると翌日に差し支えるということが増えることを皆さん経験していると思います。なんだか急にガタが来たなと思うのが30代ではないでしょうか。40代になると、30代は無理がきいたな、とさらに年を取ったと感じるようになります。これは、はっきり言って、わたしの経験ですのでそうでない方は笑い飛ばしてください。

ところが、新生児は定期的に起きて哺乳が必要で、おむつを替えたり、体を清潔にしたりと、とにかくかわいいけど手がかかります。
そして、夜寝てくれるようにだんだんなって、ママも眠れるようになってきます。
私の場合、第1子の時には初めてなのでそんな余裕はなかったですが、第2子の時にはとにかく一生懸命母乳で育てました。すると、ハイハイできるようになると、夜中にわたしが寝てても勝手に母乳を飲んで すやー と寝てくれたりして、わたしは寝てて大丈夫だったので大変ラクチンでした。(笑)

さて。子供が大きくなると、おむつも外れ、自分でお着換えもできるようになり、楽になりますよね。
そうすると今度は活動性が上がっていくため、大変になります。一緒にスーパーに連れて行くと、追いかけっこになってしまい、全然おちついてお買い物できない、とか。もっと活動性が上がると、サッカーとか、ボール投げとかを公園、保育園、幼稚園などでするようになり、それにつきあわないといけません。
こりゃ大変だ、と思ったのは、運動会の駕籠かきですね。アラフォーになって駕籠かき、しかも20代の保護者にまざって、って想像しただけで大変そうです。
こうした体力面も、「若いうちに子育てしておけばよかった」と後悔するポイントでしょう。

高齢出産で後悔するポイント3:自身の親の高齢化

アラフォーの出産では、ご両親も高齢化しているので、子育てに積極的に参加してもらう、ということが難しい場合が増えてきます。
それどころか、親御さんが要介護状態になっていたりする人もいます。
40歳で出産して、親が70歳の場合、お子さんが5歳は本人45歳、親は75歳。そろそろ要介護状態になっても不思議ではありません。
お子さん10歳、本人50歳、親は80歳。親御さんがいつまでも元気でいてくれると問題はないのかもしれませんが、認知症など発症すると大変になります。
お子さん20歳、本人60歳、親は85歳。
厚生労働省発表資料では、要介護者の発生率は、40~64歳では0.4%、65~69歳では2.9%ですが、70~74歳で5.8%、75~79歳で12.8%、80~84歳では27.8%、85歳以上では60.0%となっています。
このような状況で、アラフォー世代の高齢出産には、「親の介護」という問題が迫ってきています。
ご自分のお子さんが自立していない、つまり子育て中に親御さんが要介護状態になると、「若いうちに子育てしておけばよかった」と後悔することもあるでしょう。

高齢出産で後悔するポイント4:教育費がかさむ時期に年収が維持できない

日本の企業では大体、若いころの年収は低めで、だんだん上がっていく、そして55歳前後から出向して仕事内容や身分が変わったり、そして60歳で定年、というところが多いと思います。
20代で出産した場合は、子どもが大学生となり一番学費のかかる時期は遅くても50代前半なので問題はあまりないのでしょうが、アラフォー世代の高齢出産となると話は変わってきます。
40歳で出産した場合、お子さんがストレートで大学を卒業する22歳には自身は定年を迎えていることになりますし、お子さんが18歳の時には58歳で、55歳以降に給与が下がる体系ならば大変でしょう。
こうした家計の財務面からも、「若いうちに子育てしておけばよかった」と後悔するポイントになりそうです。
退職金があるからいいよ、とおっしゃるかもしれませんが、ご自身の老後資金もないと将来やっていけなくなりますし、お子さんが問題を何一つ抱えず素直に社会人になってくれるとも限りません。
人生何があるかわかりませんので、こうした後悔を回避するために、是非、アラフォー世代の高齢出産の場合は、よりしっかりとライフプランを設計いたしましょう。

高齢出産で後悔するポイント5:若いうちと比べると自分の人生の残り時間が少ない

お子さんを授かること人生で最高に幸せなことであることに間違いはありません。
しかし、アラフォー世代以上の高齢出産ともなると、嬉しさの中に複雑な感情も芽生えるようです。
お子さんが生まれて成長する姿を見ていると、お子さんが大きくなって結婚したりさらにそのお子さん(ご自身にとってはお孫さん)が生まれて大きくなるところを見ることができるのかと複雑な思いがするようですね。
それにもまして、ご自身の人生の残り時間をを平均寿命から引いてみると、残りが少なくなっているのも感じてしまい、若返ることができたらという気持ちになるようです。一人で育てる場合、お子さんが小さいうちに自分の寿命が来てしまったらどうしようとかも考えてしまうようですね。

高齢出産で後悔するポイント6:若いうちと比べると受け入れてくれる産婦人科が限られる

若いうちの出産ならばどこでも受け入れてくれるのでしょうが、アラフォー世代の高齢出産となると、開業医では受け入れてくれないところが殆どで、大学病院などNICUの整ったところに通わないといけないことが殆どになります。こうした医療機関が遠い場合は、若いうちに出産てしておけばよかったと後悔することになるかもしれません。

高齢出産で後悔するポイント7:若いうちと比べると産後の回復に時間がかかる

わたし自身は最後に出産したのは34歳でしたが、最後の出産がやはり回復は一番遅かったですね。帝王切開だったので、冬になると下腹部が痛かったりということが数年続きました。
アラフォー世代の高齢出産となると、回復に時間がかかるというのもうなづけます。
そうしたとき、もっと早く産んでおけばよかったなと後悔することもあるのかなと思います。

まとめ

高齢出産で後悔するポイントをまとめてみました。
高齢出産には、生物学的なデメリットがあることも事実です。
しかし、キャリア形成して人生経験を積み重ねて経済的にも余裕があるというメリットもあります。

関連記事:高齢出産と赤ちゃんの障害・流産・死産|増えるのはダウン症だけじゃない
でご紹介したように、赤ちゃんの障害のリスクが35歳未満の妊娠出産に比べて高くなってしまうのは事実なのですが、現在では医療技術が格段に進化し、母体の血液を採取するだけで赤ちゃんの障害の大きな原因となる染色体異常や、遺伝子変異による疾患も一部は検査ができるようになってきました。
若いころにがむしゃらに仕事をしてキャリアを積み、経済的にも安定した大人の女性の皆さん、是非、ためらわずに新型出生前診断(NIPT)などの出生前スクリーニング検査を活用し、リスクを低減して安心のマタニティライフとその後の子育てを楽しんでください。

ミネルバクリニックでは、豊富なNIPTメニューを取り揃え、出生前診断をはじめとする遺伝子検査の経験豊富な臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、皆様方のより安心・安全なマタニティライフのお手伝いを致します。

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ペアレントコンプリート:通常のNIPT(母親の側に原因がある疾患をチェック)+デノボ(父親側に原因がある疾患をチェック)
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この記事の筆者:仲田洋美(医師)

仲田洋美(医師)

プロフィール

1995年医師免許取得。血液・呼吸器・感染症内科を経て、臓器別・疾患別の縦割りの医療の在り方に疑問を感じ、人を人として”全人的”に診療したいという思いを強くし、臓器を網羅した横断的専門医となり、2010年にがん薬物療法専門医取得(2019年現在全国1200人程度)。臓器を網羅すると遺伝性がんへの対策が必要と気づき、2011年に臨床遺伝専門医取得(2019年現在全国1000人程度)。遺伝相談はセンシティブな分野にもかかわらず、昼間の短い時間しか対応できない大病院のありかたに疑問を感じて、もっと必要な人がハードルを感じずに診療を受けられるようにしたいと2014年12月に開業。以来、全国から大学病院でも難しい内容の対応を求める人々を受け入れ、よろづお悩み相談所として多くの人々の様々な”家族(計画)の問題”を改善に導く。

著書に”女性のがんの本当の話”(ワニブックス)、”遺伝するがん・しないがん”(法研)がある。
少ない専門家で、正直で嘘のない言葉選びから週刊誌等の取材も多く、医療系の特集に時折コメントが掲載。(週刊現代、週刊ポスト、週刊新潮など)。
テレビ出演も時々あり、小林真央さんの病状を市川海老蔵さんが初めて記者会見した日、フジテレビの午後4時台のニュース番組に生出演して解説。その他TBS, AbemaTVなど出演。

一人一人の事情に合わせた個別対応をするべく、しっかり時間を取って本当のニーズは何かを聞き取りすることを大切にしている。短い時間でもお互いが出会ったことが相手の人生に大きな意味があるような医師患者関係の構築を理想として日々精進。

患者さんが抱えている問題を解決するにはどうしたらよいのかを考えて医師歴8年目に法学部に学士入学した程度に”凝り性”。女医が少なかった時代に3人の母親として難関専門医を3つ取得して社会進出を続けた経験から、女性のライフスタイルを医学以外の部分でも支援したいと願っている。いろんな人生経験から心に響く言葉を投げかけるため、”会うと元気になる”ということで有名。飼いネコ3匹。

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