欧州研究機構のアドバンスグラントで行われるNIPTの臨床試験に日本から共同参加する栄誉を頂きました。 ミネルバクリニックでは、世界中の国際認証を受けた遺伝子検査機関を厳選して業界オンリーワンの検査体制を整えています。

ミネルバクリニックは高い専門性を誇り技術で皆さんにお答えする診療を行なっているため無料相談は受け付けておりません。問診票は医師が皆さんの状態を知るためや必要な情報を伝えるために作成しており診察の一部ですので配布の時点で診療料金が発生します。

広汎性発達障害とは?自閉症スペクトラムとの違い・原因・特性を解説

広汎性発達障害の子どもと遊ぶ母親

広汎性発達障害(PDD)とは

広汎性発達障害とは、基本的に次の3つの障害特性を持ち、生活上の広汎な領域に症状が現れる障がいのことです。対人関係の困難、パターン化した行動や強いこだわりの症状がみられ、特性の強弱・程度は、一人一人違ってきます。

知的障害がない場合、高機能自閉症と呼ばれたり、言葉の遅れが目立たない場合、アスペルガー症候群と呼ばれますが、どちらも広汎性発達障害の一つです。

自閉症との違い

精神疾患を診断する基準として広く用いられているアメリカ精神医学会発行の「DSM」によると、広汎性発達障害と自閉症スペクトラム障害はほぼ同義であるといっていいでしょう。
ただ、細かい部分の定義においては、

  • ・「診断時期が3歳以前であること」という前提がなくなった
  • ・「対人関係の障害」「コミュニケーションの障害」「こだわり、興味のかたより」という3つの症状で説明されていた特徴が、「対人関係およびコミュニケーションの障害」「こだわり、興味のかたより」といった2つの特徴によって説明されるようになった

上記の二つが違っています。

という違いがあります。

三つの主要な特性

ここからは広汎性発達障害(こうはんせいはったつしょうがい)でよくある特性について解説をします。主な特性は以下の三つです。

  • ・社会性(対人関係)の困難
  • ・コミュニケーションの困難
  • ・想像の困難、こだわり等

社会性(対人関係)の困難

主な特性の一つとしては相互的な人間関係を築くのが難しい点です。周りの人に関心を示さなかったり、逆に人との関わりを積極的に求めたりするといった一方的な関係になってしまうことが多くなります。

また、周囲の状況を理解し、その場にあった言動をとることが難しいのも特徴です。悪気がなくても相手の気分を害する発言をしてしまい孤立したり、トラブルを起こしたりしてしまいます。

コミュニケーションの困難

自閉症・ASDでも見られる症状ですけど、幼児期に言葉の遅れがあるのが特性の一つです。他にも「独り言が多い」「意味のない言葉を繰り返す」「オウム返しをする」という特徴が見られます。

比喩表現など言葉を理解してやり取りするのが苦手だったり、表情や身振りで、相手の意思や感情を理解したり、自分の意思を伝えたりするのが不得手なのでコミュニケーションを取るのが難しいのも特徴です。

想像の困難、こだわり等

一つの物事に執着してしまう特性があります。興味のあることに異常なほど熱中したり、ある行動を終わりにして次の行動へ切り替えたりができないというのが具体例です。先を見通すのが苦手なせいで自分で決めた方法・順序にこだわる人もいます。

過去のいじめといった嫌な体験を急に思い出してしまい気持ちが不安定になる人もいます。

その他の特性

他にもいくつか特性が見られますので心配している皆さんが当てはまるのかチェックしてみてください。

感覚の過敏・鈍感

感覚が過敏な特徴としては「食べ物の好き嫌いが激しい」「雷鳴等、突然の大きな音を異常に怖がる」というのがあります。他には人が大勢いて騒がしい場が苦手で人の話が聞き分けできなかったり、不快になったりします。体を触られるのを極端に嫌うのも特性の一つです。

一方、鈍感な部分としては寒暖差を感じにくく衣服の調整ができないというのが挙げられます。

運動等が苦手

ボール遊びや縄跳びといった運動が苦手です。体の動きがぎこちなく、転倒したり、手足をドアや家具等にぶつけたりするのも珍しくありません。

手先が不器用でハサミを使うのが苦手な人もいます。

広汎性発達障害(PDD)のあるお子さまによく見られる行動リスト

広汎性発達障害(こうはんせいはったつしょうがい)は、先天性の症状のため小さな頃から特性が出てきます。この章では年代別の特性について解説していますのでご覧になって参考にしてください。

幼児期(0歳~小学校就学)

広汎性発達障害の場合、乳幼児だと特性がわかりにくい場合がほとんどです。なぜなら言語・認知・学習といった部分が未発達だからです。しかし、幼児期全体を通してみると以下のような行動を取っています。

  • ・名前を呼んでも振り返らないことが多く、周囲にあまり興味を持たない
  • ・一方的に言いたいことだけを言ってしまったり、質問に答えられなかったりする
  • ・興味を持つことに対して、同じ質問を何度もすることが多く強いこだわりを持っている

児童期(小学校就学~卒業)

幼児期を経て小学校に入学すると学習や集団生活をするのが日常になるため特性が現われやすくなります。主に出てくるのが以下の三つです。

  • ・集団になじむのが苦手で年齢相応の友人関係がないことが多い
  • ・臨機応変に対応ができず、決められたルールを好む
  • ・自分の気持ちや他人の気持ちを言葉にしたり、想像したりするのも苦手なため「なぜ」「どのように」という説明ができない

思春期(小学校卒業~)

小学校を卒業して中学生になると他の子との違いがよりはっきりと現われてきます。話し方や行動に出てくるので気になる場合は医師に相談するようにしましょう。

  • ・抑揚がなく不自然な話し方をする
  • ・人が何を考えているのかなどを考えるのも苦手でコミュニケーション能力が乏しい
  • ・興味のあることにとことん没頭することが多く物事に強いこだわりをもっている

原因

広汎性発達障害の子どもに療育プログラムをする女性医師

広汎性発達障害は脳の機能障害が原因となって起こると考えられています。先天性の障がいであり、幼児期による教育やトラウマ、精神的なストレスによって発症するものではありません。

また、厚生労働省が採用している世界保健機関(WHO)が作成した精神および行動の障害―臨床記述と診断ガイドライン』第10版(IDC-10)には広汎性発達障害はいくつかの疾患に分類されており、その中の一つに自閉症スペクトラムがあります。自閉症スペクトラムの場合、原因の9割が遺伝子によるものです。

治療と経過

現在、広汎性発達障害の治療法は確立されていません。理由は原因が脳のどの部分が症状を引き起こしているのか判明していないからです。

そのため幼少期に広汎性発達障害と判明した場合は、療育によって他の子と生きづらさを感じにくくなるようにしています。

主な療育プログラムとしてTeacchプログラム(自閉症とその関連する領域にあるコミュニケーション障害の子どもたちの治療と教育)があります。このプログラムは、アメリカ・ノースカロライナ州立大学を基盤に実践されている、自閉症の方々やそのご家族、支援者を対象にしたものです。日本でも25年以上前に紹介され、多くの施設で導入されています。

家族や周囲の人の対処法

広汎性発達障害の方と接するときには以下のように接してあげてください。

  • ・頼み事をするときは「○○をします」など具体的かつゆっくり短く伝える
  • ・聴覚や触覚などの感覚が過敏な場合は空間を区切って集中しやすい環境を作る
  • ・音声よりもイラストや写真で活動の手順を伝えてあげる
  • ・熱中しているものを取り上げるのではなく、「○○もやってみよう」と見本を見せて興味を促す
  • ・興味関心をいかした仕事や遊びをさせてあげる
  • ・パニックになったときは、静かで落ち着ける場所へ連れて行き冷静に対応してあげる

また、広汎性発達障害のある方は、精神障害者保健福祉手帳を取得することができる場合もありますので主治医に相談してみてください。大切なのは無理をしない・させないことです。

予後と生活のアドバイス

広汎性発達障害の方は一人ひとり特性が違いますので、本人と周りの人がどんな特性なのか理解するのが生活していく上で大切になってきます。その上でお互いが過ごしやすくするための工夫をしていきましょう。

例えば、一つの仕事に対して集中力を発揮する一方でのめり込むあまり、他の仕事が疎かになってしまう傾向なので次の仕事に移るとき15分前にアラームを鳴らすようにして気持ちや行動を切り替えるきっかけ作りをするといいでしょう。あらかじめ取り決めていた段取りが急に変わるとパニックになる特性がある場合は周りが助けてあげる環境にしておくのがおすすめです。

上記のような工夫をすることでお互いに過ごしやすくなり、仕事やコミュケーションが円滑に進んでいくしょう。しかし仕事や職場の人間関係がうまくいかず、続けることが難しいと思ったら、職場や医師に相談をして休むようにしてください。もし休むことで生活に不安が出てくる方は自立支援医療制度(精神通院医療制度)や傷病手当金、障がい者手帳を取得して生活保護を受けるといった支援策がありますので活用するようにしましょう。

近年は生活保護受給に抵抗感を覚える人が多くいますけど、生活保護は国民が心身ともに健全な生活を送るために作られた制度です。受給することは恥ずかしくありませんので苦しければ申請してください。また、窓口で受けられないという職員がいますけど生活保護の申請を役所は拒否できません。もし拒否した場合は社労士や弁護士、地方議員を同伴させて再度申請してください。

まとめ

広汎性発達障害の子ども

今回の記事では広汎性発達障害について解説をしました。自閉症スペクトラム(ASD)や発達障害(AHHD)とよく似た特性があるので判別するのは難しい障がいです。ただ、個人によって特性が違う点では他の疾患と変わりません。早めに診断を受ければ療育や環境改善によって生きづらさを感じにくく過ごせますので早めに医師に相談をしましょう。

東京のミネルバクリニックでは先天性疾患を調べる遺伝子検査臨床遺伝専門医が実施しております。検査の前には遺伝カウンセリングをして、検査内容についてお話していますので気になる方はお気軽にお問い合わせください。

自閉症遺伝子パネル

ミネルバクリニックでは自閉症の診断や次のお子さんのリスク、カップルから自閉症のお子さんが生まれるリスクなどを総合的に評価可能な自閉症遺伝子パネルをご提供しています。ADHDに関係する遺伝子も含まれております。早期診断は早期に療育につなげて社会性を獲得する一助になります。遺伝子検査はこの10年で飛躍的に進化を遂げ、たくさんの知見が得られてきました。不安に思っている方々を力強くサポートしていきたいと願っています。

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この記事の筆者:仲田洋美(医師)

プロフィール

1995年医師免許取得。血液・呼吸器・感染症内科を経て、臓器別・疾患別の縦割りの医療の在り方に疑問を感じ、人を人として”全人的”に診療したいという思いを強くし、臓器を網羅した横断的専門医となり、2010年にがん薬物療法専門医取得(2019年現在全国1200人程度)。臓器を網羅すると遺伝性がんへの対策が必要と気づき、2011年に臨床遺伝専門医取得(2019年現在全国1000人程度)。遺伝相談はセンシティブな分野にもかかわらず、昼間の短い時間しか対応できない大病院のありかたに疑問を感じて、もっと必要な人がハードルを感じずに診療を受けられるようにしたいと2014年12月に開業。以来、全国から大学病院でも難しい内容の対応を求める人々を受け入れ、よろづお悩み相談所として多くの人々の様々な”家族(計画)の問題”を改善に導く。

著書に”女性のがんの本当の話”(ワニブックス)、”遺伝するがん・しないがん”(法研)がある。
少ない専門家で、正直で嘘のない言葉選びから週刊誌等の取材も多く、医療系の特集に時折コメントが掲載。(週刊現代、週刊ポスト、週刊新潮など)。
テレビ出演も時々あり、小林真央さんの病状を市川海老蔵さんが初めて記者会見した日、フジテレビの午後4時台のニュース番組に生出演して解説。その他TBS, AbemaTVなど出演。

一人一人の事情に合わせた個別対応をするべく、しっかり時間を取って本当のニーズは何かを聞き取りすることを大切にしている。短い時間でもお互いが出会ったことが相手の人生に大きな意味があるような医師患者関係の構築を理想として日々精進。

患者さんが抱えている問題を解決するにはどうしたらよいのかを考えて医師歴8年目に法学部に学士入学した程度に”凝り性”。女医が少なかった時代に3人の母親として難関専門医を3つ取得して社会進出を続けた経験から、女性のライフスタイルを医学以外の部分でも支援したいと願っている。いろんな人生経験から心に響く言葉を投げかけるため、”会うと元気になる”ということで有名。飼いネコ4匹。

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