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出産予定日の計算方法|自動計算もこなす便利なカレンダーツールも紹介

記事タイトル「出産予定日を狙った月日に合わせるには?|便利な早見表も併せて確認」が合併記事の「出産予定日を狙い通りにするには?|逆算から妊娠時期のタイミングを確認してみよう」とタイトルの前半部分がほぼ丸かぶりしていました。

そのため「出産予定日を狙った月日に合わせるには?|便利な早見表も併せて確認」を「希望の出産予定日近くで生むために覚えておきたい計算方法|便利な早見表付き」に変更しました。急ぎと判断したので事後報告になります。
そろばん
出産予定日の計算方法は非常に簡単です。妊娠する以前にあった最後の月経の開始日を0週0日として妊娠週数・日数をカウントしていきます。妊娠7日が妊娠1週に対応しています。出産予定日は40週を目安とされているため、0週0日の日から40週(280日)足した日が出産予定日であるということになります。

妊娠の期間は「十月十日」と表現されることもありますが、これは10カ月と10日(340日)を意味しているわけではなく、”妊娠10カ月目の10日”を意味しています。この意味で解釈すると、確かに280日になりますよね?先人たちの知恵が反映されていることがよく分かります。

しかしながら、上記の出産予定日の計算は月経・排卵の周期が28日であることを想定しているため、周期がそれよりも長い場合には出産予定日にずれが生じるようになります。そして、出産予定日の計算の基準は月経の開始日で対応させているため、周期に幅があれば赤ちゃん(受精卵)が誕生するきっかけとなる排卵日にも幅が生じ、出産予定日の精度はますます落ちてしまいます。

これらのことを考慮すると、排卵日から出産予定日を算出した方が精度はより高くなります。排卵日は妊娠2週目に該当するため、排卵日が特定できる場合には、排卵日から38週(266日)を足して出産予定日を算出してみましょう。月経開始日から算出する場合よりも精度は高くなります。

ネーゲレの概算法

出産予定日の算出方法は案外、シンプルなものであり、カレンダーを使いながら1日1日と数えていけば出産予定日をきちんと割り出すことが可能です。

しかしながら、その方法を少し手間に感じる方もいるかと思います。そのような方には「ネーゲレの概算法」という方法をおすすめします。これはドイツの産婦人科医であるネーゲレが考えた方法であるため、その名前を冠して「ネーゲレの概算法」と呼ばれています。

この概算法では以下に示す簡単な計算式を利用して出産予定日を割り出します。

  • 『出産予定月=最終月経の開始月+9(開始月が1月・2月・3月である場合)、または、最終月経の開始月-3(開始月が4月以降である場合)』
  • 『出産予定日=最終月経の開始日+7』

例えば、最終月経が6月3日であった場合、出産予定月は「6-3=3」となるため3月、出産予定日は「3+7=10」となるため10日、”3月10日”が出産予定日ということになります。

ネーゲレの概算法は上記のように簡単に出産予定日を割り出すことができるため、月経の開始日から280日を1日1日数えていくよりも非常に簡単です。

しかしながら、ネーゲレの概算法では、月経・排卵周期が28日であることを前提に計算式が立てられており、加えて、2月が28日であること、うるう年の場合には29日になること、他の月が30日と31日を交互に繰り返すことが考慮されていないため、計算によっておかしな日付になってしまうこともあります。

それぞれを考慮した概算法の使い方は以下の通りですので、計算する際にはこれらのことも忘れないようにしましょう。

  • 月経・排卵周期が28日でない場合:『ご自身の月経・排卵周期の日数-28日』を計算し、その結果を出産予定日に加算する
  • 出産予定の年がうるう年である場合:出産予定日から1を減算する(この計算は3月以降の場合のみ行います)
  • 出産予定日があり得ない日付になる場合:『出産予定日-本来の月の日数』を計算し、その結果を翌月に繰り越す

上記の一例(最終月経が6月3日である場合)では、出産予定日が3月10日となりましたが、もしも月経・排卵周期が31日である場合には「31日-28日=3日」となり、これを当初の出産予定日に加算します。そして”3月13日”が出産予定日ということになります。

また、出産予定年がうるう年であった場合には3月10日から1日減算して、”3月9日”が出産予定日として更新されます。

出産予定日を算出してくれる自動計算ツール

電卓を持つ女性が口にペンを加えている
まず始めに計算ツールに関してご紹介していきます。ミネルバクリニックがおすすめする自動計算ツールは以下の2つになります。

  • ”Benesse-たまひよ”が提供する自動計算ツール
  • ”妊娠・出産をサポートする-女性にやさしい職場づくりナビ”が提供する自動計算ツール

それぞれに関して詳しく見ていきましょう。

”Benesse-たまひよ”が提供する自動計算ツール

こちらのツールでは最終の月経開始日、性行為日(推定排卵日に性行為があったと仮定した日付)から出産予定日を算出できるようになっています。これらの数値を入力するだけ(2021年7月1日ならば「20210701」と入力)で、出産予定日と現時点の日付で妊娠週数がどれくらい経過しているのかを表示してくれます。

また、赤ちゃんを産みたい出産希望日から逆算して、妊活(性交渉)に励むべきタイミングも算出できるようになっているため、妊婦さんだけでなく、これから赤ちゃんを授かろうとしているカップルさんにもおすすめできます。

気になられた方はこちらをクリック!『Benesse-たまひよ_【産婦人科医監修】出産予定日計算ツール』

”妊娠・出産をサポートする-女性にやさしい職場づくりナビ”が提供する自動計算ツール

こちらのツールでは最終の月経開始日と特定の日付を入力する(こちらのツールはタブを選択する形で日付を入力します)ことで、入力された特定の日付が妊娠何週何日に該当するのかを表示するようになっています(既に出産予定日が分かっている場合には、最終の月経開始日の代わりに出産予定日を用いることも可能となっています)。

妊娠週数を表示してくれることはもちろん、表示された妊娠週数の時期での①標準的な妊婦健診の回数、②お腹の中の赤ちゃんの様子、③お母さんの体の変化と起こりやすい症状病気)、④お母さんが注意すべきことが表示されるため、多くの情報を入手できる点が魅力です。

また、働いている女性の方にとっては、産前・産後休業、育児休業を行うための手続き期間を求めることができるのも大きな魅力なのではないでしょうか?出産予定日を入力することで、①産前休業期間、②産後休業期間、③育児休業期間と申請時期を表示してくれます。

気になられた方はこちらをクリック!『妊娠・出産をサポートする-女性にやさしい職場づくりナビ_妊娠週数・月数の自動計算/産休・育休自動計算』

出産予定日の算出に便利なツール

スマホを見ている妊婦さん
ここまで出産予定日の算出方法や、妊娠週数に応じた妊婦健診に関してご説明してきましたが、現在では最終の月経開始日を入力するだけで、出産予定日を算出してくれるアプリやツールなどが豊富にあります。加えて、出産予定日を算出するだけでなく、妊娠週数に応じたお腹の中の赤ちゃんの様子や、妊婦さんが気をつけるべきことなどを併せて伝えてくれるものもあります。

ここでは、そのように便利な妊娠カレンダーアプリをご紹介していきます。

おすすめ妊娠カレンダーアプリ2選

ミネルバクリニックから紹介する便利な妊娠カレンダーアプリは以下の通りです。

  • ・ninaru(ニナル)
  • ・トツキトオカ

それぞれに関して見ていきましょう。

ninaru(ニナル)

ninaruは、妊娠から出産までの妊婦さんにとって大切な情報を提供することを目的に作られた無料アプリです。出産予定日を入力することで、現在の妊娠週数・出産までの残り日数が算出・表示されるとともに、お腹の中にいる赤ちゃんの様子、赤ちゃんとお母さんへのメッセージが毎日更新されるようになっています。

赤ちゃんがどれくらい大きくなってきているのかをイラストから実感できるのはもちろん、産婦人科医監修のメッセージを通じて赤ちゃんの成長具合やお母さんの体に起こっていること、生活上の注意点などを容易に理解することができます。

また、妊娠週数に応じた悩みや疑問に応えてくれる記事が配信されており、「妊婦さんの体験談」という機能も実装されています。さまざまな悩み・疑問に応えてくれる嬉しさはもちろん、ご自身と同時期にいる他の妊婦さんの”リアルな声”を見ることもでき、妊娠の悩みや不安などを小さくすることができます。

ダウンロードの際にはこちらから→【ママになるあなたへ-ninaru-】

トツキトオカ

トツキトオカは、ninaruと同じ妊娠週数を計算してくれるアプリですが、①妊娠の経過を日記のように記録できる、②お父さんにも役立つ情報を提供してくれる、という点でninaruとの差別化が図られています。

お腹の中の赤ちゃんの様子がイラストとして実感できるようになっていることに加えて、赤ちゃん自身がお母さん・お父さんへと話しかけてくるように成長具合を教えてくれるため、日々の成長がますます楽しみになる工夫が施されています。

更に、妊娠の経過を日記として記録することもできます。1日1日のお母さんの体調記録を綴ることや健診予定日をスケジュールとして登録することができるとともに、この内容を夫婦で共有できるようになっているため、旦那さんもどのような協力ができるかを積極的に考えられることができます。

加えて、有料の機能にはなりますが、アプリの中で記してきた妊娠の記録・日記を1冊の本として残すこともできます(データブックにすることもできます)。妊婦健診の際の胎内写真なども日記に加えられるようになっているため、本という形でそれら1つ1つが丁寧にまとめられているのは、ご家族皆さんにとって嬉しいことなのではないでしょうか?赤ちゃんが成長して、ご両親との会話を理解できるようになったときには、ぜひとも思い出を振り返ってみてもらいたいものです。

ダウンロードの際にはこちらから→【夫婦で共有できる!妊娠記録・日記アプリ-トツキトオカ-】

まとめ

我が子に愛情を注ぐお母さん
ここまで、出産予定日の算出方法と妊娠週数に応じた妊婦健診の頻度・内容をご説明してきましたが、ご理解いただけたでしょうか?

加えて、ミネルバクリニックがおすすめした妊娠カレンダーアプリはいかがだったでしょうか?少しでも気になっていただければ嬉しい限りです。

子どもが成長していく1日1日はそのどれもが、かけがえのない日々ですが、その日々はお母さんのお腹の中にいるときから始まっています。この記事でご紹介したカレンダーアプリなどを利用しながら、日々の妊娠の経過を大切にしてもらえれば幸いです。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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