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30代必見!年齢別に見た妊娠確率と妊娠するためにできる3つのこと

30代になり、本格的に妊活を始める中で、「このままで本当に妊娠できるの?」と不安感を抱いている方は少なくありません。

実際、30代(特に35歳以上)の妊娠率は急激に下がることも分かっています。

そこでこの記事では、妊活中の30代女性に向けて以下の内容をお伝えします。

  • ・年齢別の妊娠率と30代から妊娠率が下がる理由
  • ・妊娠確率を上げるためのセルフケア
  • ・妊娠前にしておくべきこと
  • ・不妊症の基礎知識

年齢が高くなるにつれて妊娠率が低下することは紛れもない事実です。1日でも早く妊娠できるためにも、今できることを知り、実行してみましょう。

年齢別に見た妊娠する確率

女性の妊娠率は年齢とともに徐々に低下します。

一般社団法人 日本生殖医学会の下図が参考になるので、ご覧ください。

妊娠確率

一般社団法人 日本生殖医学会/生殖医療Q&A よくある質問より画像引用)

生殖器やその他不妊症の原因がない健康的な女性の妊娠率は、排卵日に合わせて性行為を行うとおよそ20〜25%です。また一度で妊娠しなくても、適切な妊活を行うことで半年以内に80%、1年間で90%の方が妊娠すると言われています。

一方で、35歳を超えると妊娠率は急激に落ち、先天性異常などの障害を持った胎児の出生率が上昇します。以下のグラフは、 年齢別に見たダウン症やその他染色体異常の児の出生率を表したものです。

ダウン症確率

NIPT Japan新型出生前診断より画像引用)

グラフからも分かる通り、年齢が上がるとともに妊娠率は低下して、先天性異常のリスクは上昇します。

※参考資料
一般社団法人 日本生殖医学会/生殖医療Q&A よくある質問
NIPT Japan/新型出生前診断

高齢(35歳以上)になると妊娠率が下がる理由

人の体は年齢とともに変化するものです。そして成熟した生殖機能はいずれ退化することも言うまでもありません。

年齢が上がるにつれて妊娠率が下がる理由は、以下の2つです。

  • ・生殖機能の低下
  • ・性行為数の減少

加齢による変化は避けて通ることができません。そこでご自身の年齢に合わせた生殖機能の理解を深めて、少しでも妊娠率を高められるようにしましょう。

 

生殖機能の低下

高齢になると妊娠率が下がる原因として、生殖機能の低下が挙げられます。

具体的には、以下の通りです。

  • ・精巣・卵巣機能の低下
  • 精子卵子自体の劣化
  • 着床率の低下
  • ・排卵数の減少
  • ・生殖機能に関するホルモンバランスの乱れ

生殖機能は加齢とともに低下します。精巣や卵巣機能が低下すると精子や卵子の作られる数が減り、そのものの活動性も低下します。つまり、精子や卵子も年齢とともに劣化するということです。

また、年齢が上がるにつれて着床率が急激に低下するのも原因の一つです。例えば、35歳以上の着床率は20%前後ですが、40代に入るとおよそ6.5%まで低下します。妊娠したと診断される前に流産となる早期流産は、20代なら50%程度ですが、40代では96%まで上昇するというデータもあります。

しかし、生殖機能の低下は加齢変化であるため、妊娠率の低下は仕方のないことと言えるでしょう。

※参考資料
広島大学/【研究成果】加齢に伴い妊娠率が低下するメカニズムの解明と卵巣若返り法を開発
金山レディースクリニック/不妊治療について

 

性行為数の減少

大前提として性行為の回数が少ないなら、それだけ妊娠率も下がることが予測されます。

特に夫婦生活が長いと性行為のマンネリ化やモチベーションの低下などの可能性も考えられます。以下のグラフは、日本におけるセックスレスの夫婦の割合を示したものです。
セックスレス

一般社団法人日本家族計画協会 家族計画研究センター所長 北村邦夫 /第4回【ジェクス】ジャパン・セックス・サーベイ 2020(調査結果の概要)より画像引用)

性生活に対する考え方は夫婦によって異なります。そのため、夫婦間で性行為や子作りに対して話し合う機会を設けて、足並みを揃えた行動をする必要があるでしょう。

妊娠は片方の思いだけで実現するものではありません。夫婦で協力し合い、妊娠率を上げていきましょう。

※参考資料:一般社団法人日本家族計画協会 家族計画研究センター所長 北村邦夫 /第4回【ジェクス】ジャパン・セックス・サーベイ 2020(調査結果の概要)

妊娠確率を上げるためにできる3つのセルフケア

医療的な介入以外にも日頃から妊娠確率を上げるためにできるセルフケアがあることをご存知でしょうか?

この章で解説する以下の3つのセルフケアは自宅で簡単に始められるため、妊娠確率を上げたいと考えてすぐに実行できる内容になっています。

  • 基礎体温と排卵日を把握
  • ・戦略的な性行為を行う
  • ・生活習慣の改善

では、1つずつ解説します。

 

セルフケア①:基礎体温と排卵日を把握

妊娠率を上げるため最初の試みは、基礎体温の把握をすることです。 基礎体温を把握できると、自分で排卵日が予測できるようになります。

基礎体温とは生命活動に必要な最低限のエネルギーを維持した状態の体温で、夜間寝ている時が最も安定しています。そして女性ホルモンにより基礎体温は大きく変動するのです。

つまり、「体温が安定する=女性ホルモンの状態が反映されやすい状態」ということが分かります。

生理周期は「平常時の低温期」と「排卵前後の高温期」の二層性から構成されます。高温期には女性ホルモンの分泌が盛んになり、排卵が促されます。つまり、高温期であれば排卵直前もしくは排卵が実行されたことが予測できるのです。

正確な基礎体温の測り方は「無排卵が原因?基礎体温がガタガタな人に考えられる原因と対処法」、排卵に関する基礎知識は「【妊娠したい人必見】排卵日を簡単に予測して妊娠の確率を高めよう」の記事で詳しく解説しています。ぜひ、ご覧ください。

 

セルフケア②:戦略的な性行為を行う

正確な排卵日が分かったとしても、計画的に性行為をしないと妊娠率を高められません。

また妊娠目的の性行為において、以下のポイントを押さえておくとより妊娠しやすいでしょう。

  • ・排卵検査薬で陽性反応が出たら64時間以内に性行為を行う
  • ・上記期間で可能な限り性行為の回数を重ねる
  • ・必要以上な禁欲は厳禁

排卵検査薬で陽性が出た場合、おおよそ40時間以内に排卵されると言われています。そして生存時間は卵子で24時間、精子で48〜72時間と言われています。つまり、40時間に卵子の生存時間の24時間を足した64時間が妊娠する可能性のある期間ということです。

また、64時間以内にできるだけ多く性行為をしましょう。回数を増やすことで新鮮で活動性の高い精子の数を増やして、受精する確率を高められるからです。

加えて、必要以上な禁欲はやめきましょう。1日程度の禁欲であれば精子の活動性を高めますが、過度な禁欲は死滅した精子を含み射精するため妊娠率を下げる原因になりえます。

以上のポイントを押さえながら排卵日前後に性行為を行うことで妊娠率を高めていきましょう。

 

セルフケア③:生活習慣の改善

生活習慣を改善して健康的な体を維持することも、妊娠率を上げるための土台作りになります。実際、不健康よりも健康的な方が妊娠率は高く、胎児の先天性障害の発生率が低いことも分かっています。

具体的には、以下のことを意識すると良いでしょう。

  • ・バランスの良い食事
  • ・適度な運動
  • ・十分な睡眠時間の確保
  • ・ストレス発散
  • ・喫煙・飲酒を減らす、もしくは止める

排卵は脳から分泌されるホルモンの指令によって行われます。脳の活性をサポートするためには、バランスの良い食事で十分な栄養素を取る必要があるでしょう。また、禁煙・禁酒は早めにしておくことをおすすめします。

喫煙は血管収縮を誘発します。卵巣の血管においても例外ではないため、排卵機能や妊娠率を下げることになるでしょう。すぐにでも禁煙するとともに、適度な運動習慣にて血流改善をすると、より効果的です。

加えて、アルコールは胎児発育不全症や胎児性アルコール症候群の発症、流産などのリスクを高めます。そして胎児は肝代謝機能が不十分なため、胎児にとって飲酒は強制的に酔わされているのと同じなのです。

妊娠前から胎児を守る意味でも、禁煙・禁酒を習慣化しておくことが望ましいでしょう。

※参考資料
厚生労働省 e-ヘルスネット/女性の喫煙による妊娠出産への影響
厚生労働省 e-ヘルスネット/胎児性アルコール・スペクトラム障害

妊娠前にしておく3つのこと

妊娠後に後悔しないためにも、以下の3つのことは妊娠前に済ませておくことをおすすめします。

  • ・葉酸や鉄分の摂取
  • ・風疹の予防接種
  • ・歯科受診

妊娠後は何かと体調不良や行動制限になることが予測されます。妊娠後に後悔したり、取り返しのつかないことになったりしないように、ぜひご活用ください。

 

1. 葉酸や鉄分の摂取

以下の理由のため妊娠前から葉酸や鉄分を摂っておきましょう。

  • ・先天性異常
  • ・貧血

葉酸の主な働きは、以下の2つです。

  • ・赤血球の生産力を上げる
  • ・神経管閉鎖障害の予防

葉酸とはビタミンの一種で、赤血球を作る能力を高めることから別名「造血ビタミン」とも呼ばれます。そして赤血球のもととなる鉄分は、赤身肉やレバーから摂取可能です。そのため葉酸と鉄分を摂取することで貧血予防ができます。

また葉酸はDNA合成にも関わっており、神経管閉鎖障害のなどの先天性異常の予防効果も期待できます。神経管閉鎖障害の代表的なものとして「二分脊椎」があります。二分脊椎とは脊椎神経の通り道を形成する過程でDNA合成が上手くいかず、生まれつき神経障害を発症する病気です。

この他にも女性は生理で定期的に大量の出血をします。貧血が悪化すると日常生活にも影響しかねないので、日頃から葉酸と鉄分の摂取が必須と言えるでしょう。

最近だとサプリメントとして薬局やコンビニでも簡単かつ安価(200〜500円前後/月)で手に入ります。せっかくこの記事を読んで下さったので、ぜひ今日から始めてみましょう。

※参考資料
厚生労働省/妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針~妊娠前から、健康なからだづくりを~解説要領 P14
公益社団法人 長寿科学振興財団/葉酸の働きと1日の摂取量

 

2. 風疹の予防接種

先天性風疹症候群の発症予防のため、妊娠前に風疹の予防接種は済ませておきましょう。

先天性風疹症候群とは胎盤内に風疹ウイルスが侵入して胎児に直接感染する感染症のことです。感染すると胎児には以下の三徴が現れます。

  • ・白内障
  • 先天性心疾患
  • ・難聴

その他にも発症率は低いものの以下の症状が現れることがあります。

  • ・先天性緑内障
  • ・色素性網膜症
  • ・紫斑
  • ・脾腫
  • ・小頭症
  • 精神発達遅滞
  • ・髄膜脳炎
  • ・骨のX線透過性所見
  • ・出産後の早期黄疸

最も有効な対策は妊娠前に風疹ワクチンを接種することです。また風疹ウイルスは感染者の咳やくしゃみからの飛沫感染であるため、人混みや無闇な外出は避けるなどの感染症対策も徹底しましょう。

あなたやこれから妊娠する赤ちゃんを妊娠前から守ることもできるのです。

※参考資料
厚生労働省/先天性風しん症候群
東京都感染症情報センター/風しん Rubella

 

3. 歯科受診

妊娠中は治療自体が負担になり、早産や低出生児の出産になるリスクになることから、虫歯や歯列矯正は妊娠前に済ませておくことをおすすめします。

妊娠初期は妊娠初期症状により体調が安定せず、治療に専念できないことが予測されます。また麻酔や鎮痛目的の内服などの薬剤は、胎児への影響が懸念されます。

妊娠中期〜後期になると胎児の成長とともにお腹も大きくなり、仰向けでの治療が大きな負担となるでしょう。下大静脈の圧迫で循環障害となり、低血圧や貧血症状を誘発する可能性も十分に考えられます。

歯周病で分泌される炎症物質は子宮収縮を促すため、早産や低出生児の出産になるリスクもあります。また妊娠中に分泌される女性ホルモンの影響で、歯周病や炎症を起こしやすくなることも分かっています。

これらのリスクを考慮すると妊娠前に歯科治療や歯列矯正は済ませておくことに越したことはありません。

※参考資料:厚生労働省(公益社団法人日本歯科医師会 副会長 牧野 利彦)/妊産婦における 口腔健康管理の重要性

不妊とは?

不妊について日本産科婦人科学会は「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないもの」と定義しています。そして、不妊の可能性を示唆する一般的な目安は「1年間」です。

また厚生労働省によると、日本の5.5組に1組の夫婦が不妊治療をしているというデータもあります。

不妊症の原因は、以下の3つに分類されます。

  • ・加齢
  • ・女性因子
  • ・男性因子

35歳以上になると妊娠率が下がる一方で、胎児の先天性異常の発症率が高まります。理由は加齢による生殖機能が低下することで、卵子・精子ともに劣化するからです。

女性因子は以下の通りです。

  • ・排卵因子
  • ・卵管因子
  • ・頸管因子
  • ・免疫因子
  • ・子宮因子

卵子が作られる卵巣をはじめ、卵子と精子が出会う卵管や胎児が育つ子宮などの病気や形態異常は不妊症の原因になります。また感染症の侵入で免疫力が低下することも原因の一つです。

一方の男性因子は、以下の通りです。

  • ・造精機能障害
  • ・精路通過障害
  • ・性機能障害

精子を作る能力や射精する過程で通過する管の異常、勃起不全などが男性不妊の原因と分かっています。不妊症は夫婦の問題であり、女性だけが責任を感じる必要はありません。

不妊症を夫婦の問題として捉えて、よく話し合った上で治療に臨むようにしましょう。また専門機関であれば、不妊治療と合わせてカウンセリングを受けることもできます。心身の両方からフォローアップしてもらえるため、安心して相談しましょう。

公益社団法人 日本産科婦人科学会/不妊症
※参考資料:厚生労働省/不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック

妊娠確率を上げるために行われる不妊治療

自然妊娠が難しい場合でも不妊治療を受けることで妊娠率を高められます。

そこでこの章では、不妊症の可能性を指摘されて不妊治療をするか悩んでいる方向けに、以下の内容をお伝えします。

  • ・不妊治療の種類
  • ・【年齢別】不妊治療の妊娠率の変化
  • ・不妊治療の費用
  • ・不妊治療を受けるためには?

不妊治療について詳しく理解した上で臨みたいという方は、ぜひご覧ください。

 

不妊治療の種類

不妊治療の種類は、主に以下の3つです。

  • ・タイミング法
  • ・排卵誘発法
  • 人工授精

タイミング法とは最も妊娠しやすい日を尿検査やエコー検査で特定して、性行為のスケジュールを立てる治療法です。尿中のLHホルモン(排卵を促すホルモン)とエコー検査で卵胞の大きさを直接観察して排卵日を特定するため、妊娠するチャンスが増えます。

排卵誘発法とは薬剤で排卵日をコントロールして、最適な日に性行為ができるように調整する治療法です。排卵が上手くできない排卵障害の患者様が対象になります。

人工授精は採卵した卵子と精子を顕微鏡下で直接受精させて、子宮内膜に戻す治療法です。受精卵を子宮に戻すため、胎児へ成長できる確率が高くなるでしょう。また妊娠率を上げるために、複数の受精卵を同時に戻すのが一般的です。

不妊症に対する最も適切な治療法を選ぶ参考にしていただけると幸いです。

 

【年齢別】不妊治療の妊娠率の変化

2019年の厚生労働省の不妊治療と仕事との両立サポートハンドブックによると、14.3人に1人の赤ちゃんが生殖補助医療にて誕生していることが分かります。

生殖補助治療確率

厚生労働省/不妊治療と仕事との両立サポートハンドブックより画像引用)

そして年齢別に見た不妊治療の妊娠率の変化は、以下のグラフをご覧ください。

妊娠率・生産率。流産率

JSOG-ART(公益社団法人 日本産科婦人科学会)/年別 治療周期数 P5より画像引用)

妊娠率(赤線)は年齢が若いほど高く、流産率(紫線)は年齢が上がるに連れて高くなることが分かります。また高齢になると妊娠はできても受精卵の成熟率が下がります。

つまり、不妊治療を始めるなら1日でも早い方が妊娠継続できる可能性が高いのです。不妊症と感じた方は、できるだけ早い段階で産婦人科を受診しましょう。

※参考資料
厚生労働省/不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック
JSOG-ART(公益社団法人 日本産科婦人科学会)/年別 治療周期数 P5

 

不妊治療の費用

高額な治療費が必要な不妊治療は経済的な負担が大きく、始めるまでの心理的なハードルが高くなります。そこで経済的な負担を軽減しつつ不妊治療に前向きに臨めるように、厚生労働省が令和4年から助成金を開始しました。

助成金の詳細については、厚生労働省の以下の画像をご覧ください。

不妊治療支援

厚生労働省/不妊に悩む方への特定治療支援事業より画像引用)

実施主体は地方自治体であるため、お住まいの区役所・市役所で相談しましょう。また、対象治療は「特定不妊治療(体外受精や顕微授精)」であり、対象者についても条件があるため、上記の画像にて事前に確認しておいてください。

※参考資料
厚生労働省/不妊治療に関する取組
厚生労働省/不妊に悩む方への特定治療支援事業

 

不妊治療を受けるためには?

不妊治療が適応されるためには、産婦人科にて不妊症の診断をしてもらう必要があります。

産婦人科で行われる具体的な検査は、以下の通りです。

  • ・問診
  • ・内診(子宮や卵巣の形の確認、痛みが生じるかなど)
  • スクリーニング検査

問診では既往歴や生活習慣など様々な質問に答えます。あなた自身の全体像を把握しつつ、不妊の原因を探るイメージです。

内診では膣や子宮などの形や病変を観察します。直接触られる検査であるため、羞恥心や苦痛に配慮して行われます。

最後に以下のスクリーニング検査をします。必要に応じて検査が選択されるため、すべて受けるという訳ではありません。

  • ・血液検査(ホルモンの異常を確認)
  • ・エコー検査
  • ・子宮卵管造影
  • ・クラミジア検査
  • ・頸管粘液検査
  • ・フーナーテスト
  • ・精液検査(男性不妊を疑っている場合)
  • ・基礎体温の記録(自宅にて)

これらの検査結果をもとに不妊症の診断が行われます。不妊症であれば現在の状況を考慮しつつ最適な治療法を勧めてもらえます。

まとめ: 妊娠確率を上げるなら早めの行動が良い

以上、妊娠確率について詳しく解説しました。

要点は以下の通りです。

  • ・年齢が上がるにつれ妊娠する確率は下がる
  • ・年齢とともに生殖機能は低下する
  • ・基礎体温から排卵日を求めることで妊娠する確率を上げられる
  • ・妊娠前から胎児を守るための予防行動ができる
  • ・不妊症になる確率はすべての人にある
  • ・不妊治療は始めるのが早いほど治療実績が良い

35歳以上になると加齢に伴う生殖機能の低下から、妊娠確率は急激に下がります。しかし、加齢による生殖機能の変化は誰にでも訪れるものであるため、回避することはできません。

一方で排卵日の把握にて適切な性生活のスケジュール管理や生活習慣の改善など、少しでも妊娠率を高めるセルフケアは可能であることは、本記事で紹介した通りです。そしてこれから宿るかもしれない胎児のために、妊娠前から以下のことができましたね。

  • ・葉酸や鉄分の摂取
  • ・風疹の予防接種
  • ・歯科受診

最後に、妊活中にも関わらず思うように妊娠しない方は、不妊症の可能性も考えておきましょう。不妊治療は年齢が若く、早く治療開始できるほど治療実績が上がります。経済的な負担に対しては、地方自治体からの補助金を活用しながら臨めるでしょう。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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