ターナー症候群の妊娠に関する知っておきたい7つの知識


妊娠中は出生前診断を受けて赤ちゃんの健康状態を確かめますが、治療することができない染色体異常症を持っていることを診断結果で伝えられることもあります。

染色体異常症を持った子どもを授かった場合、母親は「この子の幸せのために何ができるかな?」と考えてしまうものです。

疾患の症状によっては「健常者よりも長く生きられない」「将来、妊娠するのが難しい」などの問題もあり、厳しい現実と向き合わなければなりません。

この記事では、染色体異常症の一種であるターナー症候群の妊娠に関する知っておきたい7つの知識をご紹介していきます。

ターナー症候群性染色体異常によって引き起こされる疾患であり、全ての妊娠にリスクが伴います。子どもを幸せな未来へ導くための予備知識を入れておきましょう。

ターナー症候群の基礎知識

妊婦さん
妊娠した後は自分の健康管理と出産に向けた準備を進めながら、赤ちゃんが患う可能性がある染色体異常についても学んでいかなければなりません。

ダウン症候群などは知っていても、ターナー症候群とは何なのかを知らない妊婦さんはたくさんいると思いますので、まずは基礎知識についてご説明していきます。

ターナー症候群になる原因とは?

ターナー症候群は染色体異常症に分類される疾患であり、性別を決める性染色体に異常が起こることで発生します。

性別を決める性染色体は、父親と母親に由来するX染色体Y染色体とでペアを成しています。

男の子が生まれる場合はXY染色体、女の子が生まれる場合はXX染色体という組み合わせになるため、性別判定をする際はY染色体を持っているか持っていないかで判定が行われます。

ターナー症候群は女性にのみ発生する性染色体異常であり、X染色体の状態が大きく関係しています。

女性はXX染色体を各細胞に持っていますが、細胞分裂を繰り返している最中に突然変異が起こり、XX染色体の1本のX染色体を失ってしまうことがあります。

ターナー症候群は基本的に2本あるうちの1本のX染色体を失ってしまうことで発生する疾患です。妊娠した時点で決まっている先天的なものとなるため、発生の予防や根本的な治療をすることはできません。

ターナー症候群の主な症状

ターナー症候群は生まれた頃から低身長である子どもが多く、成人になった頃には一般女性と20cmくらいの身長差がついていることもあります。

身体的特徴は他にもあり、首から肩にかけて広い面積の皮膚を持つ、肘から手のひらにかけて外側に曲がる奇形などがみられます。

また、心臓や腎臓の異常、稀に知能障害などの症状がみられますが、平均寿命は一般の人と同じとされています。

ターナー症候群が妊娠で発生する確率

妊婦さんと胎児
性染色体異常であるターナー症候群は、妊娠のどのくらいの確率で発生するものなのか?

気になる発生頻度をその他の染色体異常の発生頻度と比較しながらご紹介していきます。

出生児の2,500人に1人の頻度で発生

生まれた時から持っている疾患のひとつであるターナー症候群は、アメリカの調査によると出生児の2,500人に1人に発生すると報告されています。

とても稀な発生頻度の疾患に見えますが、実はターナー症候群を持った胎児の99%は流産に至るというデータもあり、胎児レベルで考えた場合はさらに高い発生頻度であるといえます。

その他の染色体異常の発生確率と比較

2,500人に1人という発生頻度が高いのか低いのか分からない方も多いと思いますので、その他の代表的な染色体異常の発生確率もご紹介していきます。

ダウン症候群(21トリソミー)

21番染色体の余分な複製によって発生するダウン症候群は、妊娠した後に最も意識される染色体異常症といっても過言ではありません。

ダウン症候群は妊婦さんの年齢が高くなるほど発生頻度も高くなる傾向があります。

30歳の妊婦さんの場合は626人に1人という発生頻度であり、ターナー症候群の約4倍の確率となっています。40歳になると68人に1人という発生頻度に跳ね上がるため、出生前診断でダウン症候群の有無を調べることはとても重要になります。

エドワーズ症候群(18トリソミー)

18番染色体の余分な複製によって発生するエドワーズ症候群の発生頻度は、30歳の妊婦さんの場合は2,100人に1人、40歳の妊婦さんの場合は230人に1人という確率になっています。

30歳の妊婦さんにおいては染色体異常症の中でも比較的ターナー症候群と近い発生頻度とされています。

パトウ症候群(13トリソミー)

13番染色体の余分な複製によって発生するパトウ症候群は、染色体異常症の中でも稀にみられる疾患です。

その発生頻度は30歳の妊婦さんの場合は6,500人に1人、40歳の妊婦さんの場合は700人に1人という確率になっています。30歳の時点ではターナー症候群よりだいぶ低い発生頻度ですが、歳を重ねるごとに発生頻度もかなり上がってしまいます。

ひとつの症候群だけみれば発生頻度はかなり低いため、「自分の子どもには多分発生しないだろう」という気持ちにもなりがちですが、全ての染色体異常症が全ての妊娠において発生する可能性があることを忘れてはいけません。

ターナー症候群を持った女性の妊娠について

妊婦さん
自分の子どもがターナー症候群を持って生まれた場合、「将来、妊娠して赤ちゃんを産める体になるのかな?」と気になってしまうものです。

ここからは、ターナー症候群を持ったターナー女性の妊娠に関する知識をご紹介していきます。

99%以上の確率で不妊症になる

ターナー女性は卵巣機能が弱いことから、女性ホルモンを効率よくつくることができません。そのため、思春期になっても初経がこない、乳房が成長しないなどの症状が現れます。

女性ホルモンの投与によって乳房の成長などを促すことが可能ですが、大人になるとほとんどのターナー女性が不妊に悩まされることになります。

妊娠を夢見るターナー女性にとっては大きな試練となりますが、ターナー症候群でも妊娠、そして出産をした例はたくさんあります。

不妊治療について

ターナー女性は通常の不妊治療を受けることができません。

初経がきたとしても月経が10代で終わってしまう可能性があり、手遅れになると自身の卵子を採取できなくなってしまうからです。

自身の卵子を将来の妊娠に使用するためには、思春期の頃に卵子を摘出し、凍結させて保存しておく必要があります。

しかし、思春期に当事者の理解を得ることが難しく、さらに確実に妊娠が成功するとは限らないためとてもハードルが高くなっています。

そのため、第三者からの卵子提供を受けて体外受精で妊娠を目指すターナー女性もいます。

日本では法の関係で卵子提供による体外受精の実現が難しいという問題がありますが、実際に妊娠を成功させたという実例も何件かあります。

日本では難しい卵子提供による体外受精を海外で実現させた方もいますが、それには多額の費用を要することを覚悟しなければなりません。

体外受精の場合、第三者の卵子を用いたとしても母親は出産した本人となるのが日本の法律で決まっています。

ターナー女性の不妊治療はたくさんの壁が立ちはだかりますが、不可能ではないことを覚えておきましょう。

ターナー女性の出産に伴うリスク

不妊治療を行う前に理解しておかなければならないのが、出産に伴うリスクです。

ターナー女性は、約20%の確率で生まれた頃から心臓に疾患を持っています。心臓の状態によっては出産に母体が耐えられなくなり、最悪の場合は死に至ることもあります。

そのため、ターナー女性が妊娠、出産を計画している場合は、産婦人科の医師に事前に相談をして的確なアドバイスを受けることが必要となります。

体外受精をする場合はパートナーの精子の提供も必須となるため、出産に伴ってどのようなリスクが生じるかを必ず共有した上で妊活を行いましょう。

まとめ

ターナー症候群は全ての妊娠において発生する可能性があり、その発生頻度は2,500人に1人とされています。

ターナー症候群を患ったターナー女性は、低身長や内臓奇形などの特徴的な症状を持ちながらも一般の人と同様の平均寿命を生きることができます。

しかし、ターナー女性は99%以上の確率で不妊症に悩まされることになり、妊娠を実現させるためには体外受精が必要とされています。稀なケースで自然妊娠をしたという幸せな報告もありますが、現在は国内外の卵子提供による体外受精を目指しているターナー女性が増えています。

心臓に疾患を持ったターナー女性の出産には大きなリスクが伴います。妊活をする前から必ず医師に相談し、パートナーの理解を得ることも大事になります。

東京の「神宮外苑ミネルバクリニック」では、染色体異常によって引き起こされるダウン症候群などの疾患を高精度で検査できるNIPTを実施しております。

NIPTはダウン症候群・18トリソミー13トリソミーの有無を同時に調べることができます。また、母体と胎児を傷つけることがない安心安全の検査であり、ターナー症候群を検査できる羊水検査の前に受検することが推奨されています。

NIPTを優れた医療環境の下で受検されたい方は、この機会に是非「ミネルバクリニック」までご相談ください。

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