ダウン症の知能指数はどれくらい?発達と療育に関する3つの知識

ダウン症

染色体異常症の中で最も高い疾患頻度のダウン症21トリソミーダウン症候群とも呼ばれます。ダウン症に関して、皆さんはどの程度の知識を持っていますか?

万が一、自分の子どもがダウン症などの疾患を患っていた場合、生後健やかに暮らせる環境づくりをしていかなければなりません

日本では障がい者を助ける障がい者手帳や特別な手当てなどが用意されています。知能指数に応じて受けられる支援もあるため、子どもの知能指数がどれくらいなのかを把握する必要があります。

そこでこの記事では、ダウン症の知能指数や発達と療育に関する知っておきたい3つの知識についてご紹介していきます。

ダウン症の知能指数はどのくらい?

ダウン症候群
知能指数とは知能を数字で表したものであり、IQ(アイキュー)と呼ばれています。

まずは、ダウン症の平均知能指数(IQ)についてご説明していきます。

ダウン症の平均知能指数

ダウン症の主な症状として知的障害が挙げられ、健常者よりも知能の発達が遅い傾向にあります。

具体的にどれくらいの知能の差があるかというと、正常な小児の場合は平均100前後という知能指数を持ち、ダウン症を患っている小児の場合は平均50前後という知能指数になります。

知的障害の程度は個人差があり、大体25〜50くらいの知能指数になるといわれています。

ダウン症を持っている小児の知能指数を検査できるのは、5歳~16歳くらいの児童を対象としたウェクスラー式知能検査などの知能検査で、複数の順応能力が一定よりも低い場合に知的障害を持っていると判定されます。

知的障害が伴う症候群について

知的障害はダウン症特有の症状ではなく、ダウン症以外にも「胎児アルコール症候群」「脆弱X症候群」などで発症します。

胎児アルコール症候群は、妊娠中に母親が飲酒をすることで発症のリスクが高まる症候群であり、知的障害以外にも体の奇形や低体重などの症状が現れます。妊娠中にお酒を飲んではいけないというのは胎児アルコール症候群を避けるためでもあります。

脆弱X症候群は、性別決定に関わるX染色体にある特定の遺伝子の異常によって発症し、知的障害や体の奇形、感情や行動における障害などが症状に挙げられます。遺伝によってもたらされる唯一の精神発達障害であり、疾患頻度も高いといわれています。

ダウン症や脆弱X症候群は先天性のものであり、母親の行動で避けられるものではありませんが、胎児アルコール症候群は禁酒によってリスクを下げることができます。

妊娠中は子の親となる自覚をしっかりと持ち、間違った行動をしないようにくれぐれも注意しなければなりません。

ダウン症児の発達と療育に関する3つの知識

ダウン症候群の療育
ダウン症児は健常者と比べて筋力が弱く、知能の発達が遅いことから特別な支援を受けながら療育をすることが推奨されています。

ここからは、ダウン症児の発達と療育に関する知っておきたい3つの知識をご紹介していきます。

知能指数に応じて受けられる療育手帳制度

知的障害を持つ人は、都道府県・政令指定都市が独自に設けている「療育手帳制度」を利用することができます。

一般的に療育手帳制度は18歳未満で知的障害を持っていることを前提として交付され、知能指数に基づいた等級によって受けられるサービスが異なります。

東京都では、療育手帳を「愛の手帳」という名前で知能障害を持つ人に交付を行なっており、知能測定値・知的能力・基本的生活等という項目から制度の対象となるかを判定しています。

愛の手帳には所有者の名前・住所・生年月日・顔写真・判定による”手帳の程度”・所有者が持つ合併障害・運賃割引などの詳細が記載されており、支援サービスを利用する際に活用されます。

“手帳の程度”は、所有者の知能指数を反映した障害の重さによって分けられます。区分はAとBに分けられるのが一般的で、区分によって受けられるサービスの質が異なります。

自治体によって独自の区分を採用しているケースもあり、東京都の愛の手帳では、1度〜4度という区分を採用しています。

区分程度知能指数
1度最重度IQ19以下
2度重度IQ20〜34
3度中度IQ35〜49
4度軽度IQ50〜75

児童を対象とした知能指数検査を受けなければ交付の対象とならないため注意しましょう。

療育手帳の活用方法

療育手帳を取得することで、日常生活や社会においてさまざまなメリットが発生します。

就労支援

療育手帳は知的障害を持っているという正式な証明ができるものとなり、障害者雇用を利用した就職をすることができます。通常の求人よりも多くの選択肢が与えられ、区分を配慮した支援が提供されます。

就労に関する支援は他にも就労継続支援・就労移行支援・就労定着支援などの対象にもなり、働くための支援サポートはとても充実しています。

生活支援

療育手帳を所有していることで、訓練・福祉などを目的とした施設に入居しやすくなるメリットがあります。

また、日常生活や外出時のサポートがより充実したサービスも提供しているため、自治体や支援機関に相談することをおすすめします。

自治体によってはバスや電車といった公共交通機関の割引、映画館や美術館の割引を提供していることもあります。

ダウン症児が受けられる療育の例

将来的に社会に出られる大人になるためには、自分の知能指数に見合った療育を早くから受けることが大事となります。

ダウン症児が受けられる療育の例をご紹介していきます。

理学療法

ダウン症児は筋肉の緊張度が低く関節がゆるいという症状があるため、理学療法士による理学療法は日常生活をする上で欠かせないものとなります。

筋緊張を高めるためにバランスボールやホーススイングで準備運動を行ない、子どもが興味を持つおもちゃなどを使って寝返りや四つ這いなどの動作をサポートしていきます。

作業療法

ダウン症児に対して熱中する活動を教えるための作業療法は、作業療法士によって行われます。手の運動・操作能力を向上させるために遊びを活用し、初めての経験や体験をさせることで運動することに興味を持たせて発育を促します。

知能指数に合わせた勉強も作業療法に含まれ、社会性を身に付けることを目的としたソーシャルスキルトレーニングを実施する施設もあります。

言語聴覚療法

集団コミュニケーション能力を高めるためには言語能力を養っていかなければなりません。

言語聴覚士は、ダウン症児の見る・聞く・真似るといった能力を伸ばすことを基礎として、自分から話すというゴールに向けて療育をサポートしていきます。

絵が書かれたカードやはめ板を用いたコミュニケーションを取って言語聴覚能力を養いながら、集団行動や社会のルールを身につけさせることが言語聴覚療法の目的となります。

ポーテージプログラム

ポーテージプログラムは専門家ではなく、親御さんが家庭で行なう療育です。発育領域と呼ばれる以下の6つの観点にフォーカスし、それぞれの目標を達成していく流れとなります。

  • 社会性
  • 言語
  • 身辺自立
  • 認知
  • 運動
  • 乳児期の発達

チェックリストを用いて子どもの発達状況を把握することから始まり、次に達成可能な行動をステップ化したプログラムが組まれます。

親御さんは基本的に正しい行動に対して褒めるようにしますが、間違った行動をした場合に知らん顔をするといった代替行動も時には必要となります。

日本ポーテージ協会は、全国49支部で「新版ポーテージ早期教育プログラム」を使った家族支援を行なっています。正しいポーテージプログラムのセミナーも行なっているため、興味がある方は、日本ポーテージ協会に相談してみましょう。

まとめ

ダウン症の基本的な症状となる知的障害は個人差があり、知能指数に応じた自治体のサービスを受けることができます。

ダウン症児の平均知能指数は大体25〜50とされ、東京都では19以下の場合に重度の区分に設定された療育手帳を取得することができます。

療育手帳はさまざまな支援サービスを利用できるという利点があり、将来的に就職に役立てることも可能です。

子どもが健やかに成長できる環境づくりは親の行動力も必要不可欠となるため、ダウン症児に対する支援を提供している施設や団体があれば、積極的に問い合わせてみましょう。

ダウン症候群(21トリソミー)関連コラム

ミネルバクリニックNIPTトップページ
ミネルバクリニックNIPTメニュー
スーパーNIPT|スーパーNIPT(13トリソミー・18トリソミー・21トリソミー)・スーパーNIPTプラス(+微小欠失4疾患)・スーパーNIPT100(100遺伝子の重篤な遺伝病を検出)
マルチNIPTカリオセブン|全部の染色体を7Mbでスキャン+微小欠失9疾患。胎児のDNA2.5%から可能なので9週から検査できます。
マルチNIPTデノボ|父親の加齢と相関する25遺伝子44疾患
ペアレントコンプリート:通常のNIPT(母親の側に原因がある疾患をチェック)+デノボ(父親側に原因がある疾患をチェック)
コンプリートNIPT:ペアレントコンプリート+カリオセブンの全部が入っています
イルミナVeriseq2(全染色体を7Mbで欠失・重複のスキャンが可能。但し、胎児のDNAが8%ないと正確性を担保できないため、妊娠11週からとなります)
オンラインNIPT:全国どこにお住まいでもミネルバクリニックのNIPTが受けられます