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クロミッドを使ったタイミング法による妊娠の大変さとは?ブログと体験談も紹介

タイミング法は不妊で悩む夫婦が最初に行う不妊治療で、医師の指導のもと排卵日を予測し、性行為を行う方法です。タイミング法を行う際に、場合によっては排卵誘発剤であるクロミッドを服用して排卵を促し、排卵日を予測することもあります。

クロミッドをはじめて使うという方は、副作用やその効果に不安を感じていることでしょう。この記事では、クロミッドを使った排卵誘発についてと、タイミング法を行うことの大変さをご紹介したあと、クロミッドを使ってタイミング法を行ったという方のブログをご紹介します。

クロミッドを使ってタイミング法を実施しようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。

タイミング法とは

医師に相談中のカップル

タイミング法は、医師が排卵日を予測して性行為のタイミングをアドバイスしてくれるという治療方法です。

タイミング法は以下のような手順で行われます。

  • 月経後12~14日頃に超音波検査で卵胞径の計測を行う
  • 卵胞径が18mm以上で尿の排卵検査を行う
  • 医師から予測排卵日の診断を受けたら、排卵日とその前後に性行為を行う
  • 超音波検査で排卵の確認を行う

タイミング法で治療をした方は、1周期目で29%、2周期で22%、3周期で17%の方が妊娠していて、3周期までに68%の方が妊娠するというデータがあります。結果が出る方は3~6ヵ月以内に妊娠しているため、6ヵ月以上続けても妊娠しなかった場合は、不妊治療の次のステップである人工授精にうつることになります。

クロミッドを使った排卵誘発

薬剤

クロミッドは最もポピュラーな排卵誘発剤で、体外受精や顕微授精の際にも使われる薬です。

ここからは、クロミッドについて詳しくご紹介します。

クロミッドとは

クロミッドには、排卵をおこさせる役割と、質のいい卵子を排卵させ妊娠率を高める役割があります。クロミッドは、服用することで脳に働きかけて性腺ホルモンの分泌を促進し、卵巣刺激ホルモンと黄体形成ホルモンの分泌が増加します。

その結果、卵巣刺激ホルモンによって卵胞が成熟し、黄体形成ホルモンによって排卵が促されるという作用です。1961年にアメリカのメレル社で開発され、長年使用が続けられているため、安全性も確立されている薬です。

クロミッドを服用する時期

クロミッドを服用する時期については、治療スケジュールと医師の判断によって一律ではありませんが、一般的には生理開始の5日前から1日1錠を5日間服用します。クロミッドは妊娠中に飲んではいけない薬となるので、必ず医師の診察を受け、基礎体温を記録しながら服用するようにしましょう。

1日1錠の服用で排卵が見られなかった場合は、次回から2錠に増やして服用することになります。

クロミッドの副作用

クロミッドは副作用が少ない薬ではあるものの、効きすぎると以下のような副作用が現れることもあります。

  • 卵巣過剰刺激症候群(卵巣腫大)
  • 視覚障害
  • 吐き気
  • 食欲不振
  • 頭痛
  • イライラ感
  • だるさ
  • 顔の潮紅
  • 尿が増える
  • 口の渇き
  • 発疹

卵巣過剰刺激症候群は、下腹部が強く腫れたり、痛んだりします。症状が出たらすぐ医師に連絡をして、診療してもらうようにしましょう。

さらに、視覚障害で物がかすんで見えるなどの症状が強い場合は、目の検査をする必要もあります。多少の吐き気や頭痛などは我慢してしまいがちですが、副作用が出たら医師に相談することをおすすめします。

タイミング法を行うことの大変さ

カップル

これからタイミング法を行うという方は、どの程度の大変さがあるのかを知りたいですよね。また、すでにタイミング法を行っている方は、その大変さは自分だけが抱えているものではないと思うことで、楽になることもあるかもしれません。

ここからは、タイミング法を行うことの大変さをご紹介します。

病院へ通う時間がとれない

タイミング法を行ううえで大変だと感じることのなかには、医師から指示があった日に病院へ通わなければいけないというものがあります。とくに女性は頻繁に病院へ通わなければいけないので、職場に不妊治療をしていることを言わずに通っている場合は、時間をとることに難しさを感じる方が多いです。

さらに、タイミング法から人工授精や体外受精に切り替えて不妊治療を行うと、朝一で新鮮な精液を持って病院に行かなければいけないので、男性は朝から射精しなければいけないというのも大変なことの一つとなります。そのため、不妊治療を行う病院選びは慎重に行いましょう。不妊治療の実績がある病院を選ぶとともに、通いやすい場所も病院選びの基準に加えたほうがよいといえます。

パートナーとの温度差がある

タイミング法では、排卵日に合わせて性行為をすることになりますが、そのタイミングをパートナーに伝えてもあまり相手が乗り気じゃないということも大変なことの一つです。子どもが欲しいという気持ちは二人で共通しているものの、仕事の都合でどうしても排卵日に性行為を行うことができないなど、男性側にもさまざまな理由があることでしょう。

せっかくの排卵日に性行為ができないことによって、喧嘩になってしまったり、二人でイライラしてしまったりする夫婦も少なくありません。

女性側からすると、排卵日を男性に伝えるのもどう伝えたらいいかと迷ってしまうこともあり、気を使ってしまうという方も多くいます。タイミング法は二人で協力することが非常に重要なので、どちらかが乗り気じゃないというときにはしっかり話をすることが大事です。

話をしたうえで、今月は見送ろうということになっても、不妊治療自体を続けていく意思があるのなら、二人の気持ちが前向きなときに性行為を行うようにしましょう。

性行為がつらいものになってしまう

タイミング法は、自分の意思とは関係なく排卵日に性行為を行う治療方法なので、性行為をしたくないと思っていても妊娠の可能性を高めるために性行為を行わなければならないのです

義務的な行為になってしまい、お互いに疲れてしまうので、性行為自体がつらいものになってしまうという方も少なくありません。タイミング法を行うにあたって大事なのは、排卵日周辺に性行為を行うということよりも、性行為の回数自体を増やすことにあります。

「排卵日だからセックスしなければいけない」という使命感や義務感から性行為を行うのではなく、普段から週2回程度の性行為を行うことが習慣となっているカップルは、すんなり治療をはじめることができます。

薬による副作用

前述したように、排卵誘発剤には副作用があります。症状が重いと卵巣過剰刺激症候群となってしまいますが、それ以外にも副作用によって吐き気や痛みを感じることがあるので、身体的に辛い思いをしている方も多いのです。

気持ちが不安定になってしまうこともあり、ただでさえ大変なことが多いタイミング法の治療を、気持ちの不安定さからより大変だと感じてしまうこともあります。体調が悪い中でも性行為を行わなければいけないことが憂鬱になったり、排卵が近づくと体調が悪くなるのがつらいと感じたりしてしまいます。

あまりにも副作用がつらいという方は、必ず医師に相談するようにして、無理にクロミッドを使い続けることはやめましょう。

実際にクロミッドを使った方のブログ紹介

赤ちゃんを抱く女性と花

実際にクロミッドを使ってタイミング法を試した方のブログをご紹介します。

「不妊に負けない!33歳妊活ブログ-クロミッド-タイミング法」では、あおぞらさんがクロミッドを使用して行ったタイミング法について詳しく書かれています

あおぞらさんは、タイミング法で2019年5月に女の子を出産されていて、現在は2人目の妊活を開始しているとのことです。不妊の辛さや、タイミング法の難しさを赤裸々につづっていて、同じように不妊治療をしている方の励みになるような内容となっています。

あおぞらさんはクロミッドの副作用をあまり感じなかったということで、薬の副作用の辛さはなかったようですが、なかなか妊娠しない焦りや不安が感じられます。

しかし、あおぞらさんは不安に負けることなく、鍼治療や漢方薬に頼るなどの努力をしながら不妊治療を続け、無事妊娠されたということです。同じように治療をしている方のブログを読むことは、励みになり今後も頑張ろうという気持ちになるため、あおぞらさんのブログをぜひ読んでみてください。

まとめ

クロミッドを使った排卵誘発についてと、タイミング法を行うことの大変さ、クロミッドを使ってタイミング法を行ったという方のブログをご紹介しましたが、参考になりましたか?

クロミッドには副作用があるので、副作用が強すぎるとそれ自体が苦痛になり、不妊治療が難しくなります。副作用がつらいという方は、必ず医師に相談して今後の治療を一緒に考えるようにしましょう。また、タイミング法を続けていくと、病院に行く時間をとるのが大変だったり、夫婦での不妊治療に対する温度差が生まれたりと、問題も多々発生します。

しかし、その都度夫婦で話し合い、そのときに最善と思われることを選択していくことで、夫婦の絆は強まり不妊治療も二人で乗り越えることができるでしょう。クロミッドを使ったタイミング法をはじめる方、すでに実行している方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

東京の「ミネルバクリニック」は臨床遺伝専門医が在籍するNIPT実施施設であり、たくさんの妊婦さんの悩みや不安と真摯に向き合い、笑顔になれる出産に導いてきました。ミネルバクリニックでは、妊娠9週から受けられる赤ちゃんの健康診断である「NIPT」を業界最新の技術と業界随一の対象疾患の広さで行っております。遺伝のエキスパートである臨床遺伝専門医が出生前診断を提供しておりますので、是非、お気軽にご相談ください。妊娠初期からの出生前診断を受ける医療機関にお悩みの方は、知識・経験・実績とも「第三者から認証されている」臨床遺伝専門医が診療している「ミネルバクリニック」まで是非、ご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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