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つわり中の頭痛の原因と痛みを軽減する5つの対策法

つわり中の頭痛にお悩みですか?

以前から偏頭痛持ちの方が妊娠中に頭痛が悪化したり、妊娠してから頭痛が頻発するようになる方もいるなど、つわりの症状のひとつに頭痛を発症するという妊婦は多くいます。

吐き気、嘔吐、眠気、倦怠感、においがしない、食欲減退などはつわりの症状として良く聞きますが、頭痛はあまり聞かないですよね。しかし、頭痛もつわり中に発症する一般的な症状のひとつです。

この記事では、つわり中の頭痛の原因と、痛みを少しでも軽減するための対策方法を紹介していきます。

つわり中に発症する頭痛の原因

妊娠中の頭痛

もともと偏頭痛を持っている方であれば頭痛に耐性があるかもしれませんが、妊娠してから急に頭痛を発症するようになったという方は対処法に困るはずです。

全妊婦の6〜7人が妊娠初期に頭痛を経験すると言われていますが、まず始めに原因について以下で詳しく解説していきます。

免疫力低下による風邪

母体は、妊娠すると免疫力が低下していきます。

妊娠初期に頭痛が発生するとつわりのせいだと思ってしまうかと思いますが、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染が原因である可能性があります。免疫力が低下しているということは、体外から侵入してきたウイルスに対する抵抗力が低下しているということを意味していますので、風邪を引きやすくなっています。

最初は頭痛だけだったのに寒気で体が震えてきたり熱が出てきたりしたら、つわりが原因の頭痛ではなくウイルス感染による症状の可能性がありますので、すぐにかかりつけ医に相談するようにしましょう。

ホルモンの影響

妊娠とともに、女性ホルモンのバランスは大きく変化します。

黄体ホルモンであるプロゲステロンの分泌量が妊娠初期から増加していきますが、この黄体ホルモンが自律神経に働きかけ末梢血管を拡張させることで脳内血管が拡張し、周囲の神経を刺激することで頭痛が発生します。

頭痛には、大きく分けて2つの種類があります。

  • 偏頭痛
  • 緊張型頭痛

偏頭痛はこめかみの部分がピンポイントにズキズキと痛む頭痛で、緊張型頭痛は頭全体がズシンと重たくなる頭痛です。

もともと偏頭痛を持っていない方で、妊娠してから偏頭痛のような症状を発症したという方は、女性ホルモンのバランスが変化したことで発症した可能性が高いです。

しかし、つわりの頭痛には個人差がありますので、緊張型頭痛のように頭全体がズシンと重たくなる頭痛を発症する方もいます。

つわり中の頭痛の痛みを軽減する方法

妊娠

ここからは、つわり中の頭痛の痛みを軽減する対策方法を紹介していきます。

冷却シートなどで冷やす

つわり中に多い、こめかみの部分がズキンズキンと痛む偏頭痛は、血流が良くなるとさらに悪化するという性質があります。反対に、頭全体がズシンと痛む緊張型頭痛は、血流が良くなるとおさまる性質がある頭痛なので、どちらの頭痛かをまずは見定めましょう。

こめかみのあたりが部分的にズキンズキンと脈打つような痛さを感じた時は、血流が良くなると悪化してしまいますので、まずは動くことをやめて小休止しましょう。血流が良くなってしまう入浴などは避け、まずは体を休めることを優先して下さい。

そこから、ピンポイントで痛む部分に冷却シートか冷やしたタオルなどを置き、冷やしていきます。痛む部分を冷やしながらゆっくりと体を休めていると、少しずつ頭痛の症状が和らいでいくはずです

頭痛を和らげるツボを押す

痛む部分を冷やしながら体を休めていれば少しずつ頭痛は改善されていきますが、それでもどうしても痛みに我慢できないという時は、頭痛を和らげるツボを押してみましょう。

頭全体が痛む緊張型頭痛と偏頭痛では痛みを和らげるツボが違いますので、それぞれの効果的なツボを抑えておきましょう

緊張型頭痛

頭全体がズシンと痛む緊張型頭痛を和らげるツボは、以下の箇所です。

  • 百会⇒両耳と鼻の延長線が交わる頭頂部
  • 風池⇒耳の後ろの骨と後頭部にあるくぼみの中間
  • 肩井⇒首と肩先の真ん中にある肩の筋肉
  • 印堂⇒眉間の真ん中
  • 頷厭⇒口を開けたり閉めたりした時に動く髪の生え際

上記箇所が、頭全体が痛む緊張型頭痛の時に効果的なツボです。いずれも自律神経を整えて頭痛を緩和する効果があり、他にも肩井のツボは肩こり改善、頷厭のツボは眼精疲労を改善する効果もあります。

ツボは頭痛がきてから押すのも良いですが頭痛がくる前に押すのも効果的なので、お風呂に入っている時などにツボを押すという習慣をつけておくのもおすすめです。

偏頭痛

続いては、偏頭痛の時に押すと効果があるツボを紹介していきます。

  • 手三里⇒肘を曲げた時にできるシワから手首に向かって指3本分
  • 合谷⇒人差し指と親指の骨が合流している部分
  • 足臨泣⇒足の小指と薬指の骨が合流する部分
  • 崑崙⇒くるぶしの外側とアキレス腱の間

緊張型頭痛のように頭全体ではなく前頭部や頭頂部が部分的に痛む偏頭痛には、上記のツボが効くと言われています。

特に万能のツボと言われている合谷は、偏頭痛だけではなく生理痛や肩こりなどにも効ききます。つわり中の気持ち悪さを緩和できる作用もあると言われていますので、体に異変を感じたら押してみましょう。

規則正しい生活と十分な睡眠

つわり中の頭痛は、生活習慣の乱れや寝不足が原因で発症しやすくなります

規則正しい生活とは、朝に起きて、きちんとご飯を食べて、適度に運動をして、夜にしっかりと眠るという生活を指します。十分な睡眠とは7〜8時間で、それ以上眠ってしまうと過剰な睡眠になってしまい、頭痛の原因になる可能性もありますので注意して下さい。

体内の筋肉を緊張させすぎると頭痛の原因になりますので、少しだけ汗をかく位の適度な運動を行い、体内の血流を改善させることをおすすめします。

規則正しい生活を送り十分な睡眠時間を確保すれば、頭痛の発症を抑えやすくなります。

ストレスを溜めない生活を送る

頭痛を始めとする多くの症状により、つわり中はストレスが溜まってしまいます。

精神的ストレスは肩こりや体全体の血流を悪くする作用があり、それが頭痛を引き起こしたり悪化させる原因になるケースもあります

  • 妊娠相談窓口の活用
  • 好きなことを好きなだけしてみる
  • しっかりと眠る時間を作る

好きな人や仲の良い友だちと一緒にご飯を食べる時間を作ったり、妊娠中の不安を相談できる相手がいないと悩んでいる方は、自治体が設置している妊娠相談窓口を活用してみることをおすすめします。

日々の生活でストレスを溜めないように過ごすことで、それが頭痛を改善させていきます。

寒気が伴う場合は病院へ

妊娠中の頭痛はつわりが原因だから我慢しなければいけないと考えてしまう方も多いのですが、上記の原因の項目でも説明した通り、妊娠中は免疫力が低下しますので風邪やインフルエンザなどのウイルスに感染しやすくなっています。

頭痛が発生した時に寒気が伴っている場合、それは風邪やインフルエンザなどのウイルスに感染している可能性が高いです。

妊娠中は服用可能な薬にも限りがあり、風邪やインフルエンザに感染したまま我慢していれば母子ともに悪影響を与える可能性があります。寒気が伴う頭痛の場合は、早目にかかりつけ医へ受診するようにしましょう。

つわり中の頭痛の薬の服用について

妊婦と医師

妊娠中以外は頭が痛くなれば薬を飲むかと思いますが、妊娠中は気軽に薬を服用することはできません。ここからは、つわり中の頭痛の薬の服用について説明していきます。

自己判断での服用は避ける

市販の頭痛薬を常備しているという方も多くいるかと思いますが、妊娠中は自己判断で薬を飲まないようにして下さい。

妊娠中に飲んでも問題ない市販薬もありますが、妊娠中に薬を飲む場合は必ず産婦人科医か薬剤師に確認し、自己判断での服用は避けて下さい。

つわり中の頭痛は良くある症状なので、産婦人科でも妊娠中に安心して飲める頭痛薬を処方してもらえます

カロナールは飲んでも問題なし

発熱、寒気、頭痛などの症状を改善する際に用いられるカロナールは、一般用医薬品として広く普及している薬です。カロナールは比較的副作用が少なく作用が穏やかな薬なので、妊婦、授乳中、乳幼児も飲むことができます

カロナールは妊婦の方でも頭痛を感じたら飲むことができる薬として有名ですが、こちらも自己判断での服用は避けましょう。服用する際は婦人科の医師に相談し、飲んでも大丈夫かどうかを体調を見ながら服用するようにしましょう。

まとめ

つわり中の頭痛の原因と5つの軽減方法、薬の服用について紹介してきましたが、参考になりましたか?

つわりの症状で頭痛を発症する方は珍しくなく、偏頭痛持ちではない方が妊娠してから頭痛が頻発するというケースも多くあります。

この記事で紹介した頭痛の軽減方法を活用していただき、つわりの辛い症状を少しでも和らげることができれば幸いです。

東京の「ミネルバクリニック」は臨床遺伝専門医が在籍するNIPT実施施設であり、たくさんの妊婦さんの悩みや不安と真摯に向き合い、笑顔になれる出産に導いてきました。ミネルバクリニックでは、妊娠9週から受けられる赤ちゃんの健康診断である「NIPT」を業界最新の技術と業界随一の対象疾患の広さで行っております。遺伝のエキスパートである臨床遺伝専門医が出生前診断を提供しておりますので、是非、お気軽にご相談ください。妊娠初期からの出生前診断を受ける医療機関にお悩みの方は、知識・経験・実績とも「第三者から認証されている」臨床遺伝専門医が診療している「ミネルバクリニック」まで是非、ご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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