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妊娠初期症状と生理痛は似てる|腹痛・腰痛での違いについて解説

妊娠を望んでいる方にとって、「体のだるさ」や「いつもとは違う体の違和感」は妊娠の初期症状かもしれないと思うかもしれません。
とはいえ、妊娠の初期症状と生理前の症状は似ている点が多く、妊娠なのかどうかの見分けがつきにくいです。

そこで本記事では、妊娠初期症状と生理前の違いについて詳しく解説していきます。妊娠かもしれないと感じた時に適切な対応がとれるよう、一つずつ確認してみてください。

妊娠初期症状と生理前の違い

妊娠初期症状と生理前の違いについて詳しく解説

妊娠初期症状と生理前の症状は似ているため、妊娠しているのか見分けがつきにくいことが多いです。
症状が似ている要因として、どちらもプロゲステロンというホルモンが影響しているとされています。
しかし、妊娠初期症状と生理前とでは明確な違いも存在します。

妊娠初期症状と生理前との違いは、「症状がどのように治まるか」です。
生理前の場合は、症状がでた数日後には月経が始まり、それとともに症状が落ち着きます。
一方で妊娠初期の場合は、数日経過しても月経が来ず、「つわり」などの妊娠症状が現れます。
つわりとは、妊娠初期である妊娠5〜6週目から始まることが多く、悪心や嘔吐、食欲不振といった症状が現れます。

また、妊娠をするとエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンが増加します。
妊娠の影響で、エストロゲンが増加することで吐き気や悪心がひどくなったり、プロゲステロンが増加することで眠気が強くなったりするのも大きな特徴です。

そのほかにも、妊娠初期と生理前では「その後の体温にも違い」が生じます。
妊娠初期と生理前では、どちらも体温が普段よりも高くなる(高温期)のが特徴です。
しかしその後、妊娠初期の場合はそのまま高温期が続くのに対して、生理前では月経が開始となったタイミングで体温が低くなり始めます。

とはいえ、上記の内容だけでは「妊娠の初期症状なのか」「生理前の症状なのか」は確実に判断できず、上記の違いや特徴はあくまで目安となります。
もし「妊娠しているかもしれない」と思ったら、妊娠検査薬の活用や病院の受診をおすすめします。

妊娠初期の特有の症状

妊娠初期と生理前の症状は似ているものが多いですが、妊娠初期の時だけに起こる特有の症状もあります。

妊娠初期に起こる特有の症状は下記のとおりです。

  • 着床出血がある
  • ・おりものの量が増加する
  • ・生理がこない

妊娠をすると、症状として着床出血が起こります。
着床出血とは、受精卵が子宮内に着床する際に起こる少量の出血を指します。
生理がきたと勘違いしやすいですが、着床出血は生理の期間よりも短く1日から3日程度で終わります。
留意点として、人によっては着床出血がないケースもあるため、「着床出血が来ないから妊娠していない」と決めつけないようにしましょう。

また、妊娠するとエストロゲンの増加に伴い、おりものが増加しやすくなります。
おりものの色や粘稠度は人によってさまざまで、サラサラとしている人や、茶色っぽい人もいます。

その他にも、妊娠をすると出産を経るまで生理がこなくなります。
生理周期が安定している人であれば、予定日から1週間経過しても生理がこない場合は、妊娠の可能性が高いと言えるでしょう。
とはいえ、生理は環境の変化やストレスなどで遅れたりするため、安易に決めつけずに病院の受診をすることをおすすめします。

妊娠初期症状と生理前で似ている症状

妊娠初期症状と生理前の症状は似ている点が多く、見分けがつきにくいとされています。
妊娠初期症状と生理前の症状で似ている点は下記のとおりです。

身体的な症状 精神的な症状
腹痛や腰痛がある
立ちくらみがおきる
胸辺りに張りを感じる
イライラするなど不安定になる
においに対して過敏になる
食欲が減退する、または増加する

女性は妊娠すると、ホルモンのバランスが急激に変化することによって、これらの症状が現れます。
同様に、生理前に起きるPMS(月経前症候群)でも、妊娠初期と似た症状が出るのが特徴です。
似ている点と違う点を理解しておくことで、妊娠の有無の判断材料にしやすくなるでしょう。

とはいえ、症状だけで「妊娠しているかしていないか」を確信するのは難しいです。
少しでも「妊娠しているかもしれない」と思い当たる場合は、妊娠検査薬の実施や、病院への受診など適切な対応を取りましょう。

妊娠の可能性を感じたときの対応

睡眠中の女性

妊娠初期症状と生理前の違いを確認して、「もしかしたら妊娠の初期症状かもしれない」と思った方もいるのではないでしょうか。
もし、妊娠かもしれないと思った場合は、下記の手順で「本当に妊娠しているか」を確認すると良いでしょう。

  • ・市販の妊娠検査薬を使用する
  • ・産婦人科を受診する

まずは薬局などで販売されている市販の妊娠検査薬を使用し、妊娠しているかどうかの確認をおすすめします。
妊娠検査薬は、生理予定日から1週間後から正しく使用ができ、尿をかけるだけで妊娠しているかの判別が可能です。
妊娠検査薬で陽性が出たら、産婦人科を受診しましょう。
産婦人科では、超音波検査などを行ってもらえるため、妊娠の有無だけでなく異常妊娠ではないかなども確認できます。

【まとめ】妊娠の初期症状かな?と思ったらなるべく早く受診しよう

眠れない様子の女性

妊娠初期症状と生理前の症状は、似ているため妊娠しているのか見分けがつきにくいといわれます。
たとえば、腹痛や腰痛、立ちくらみ、胸辺りの張りなどの身体的な症状のほか、イライラする、においに過敏になる、食欲が減退・増加するといった精神的な症状です。

一方で、妊娠初期症状と生理前で明確な違いもあります。妊娠をすると、エストロゲンが増加することで吐き気や悪心がひどくなったり、プロゲステロンが増加することで眠気が強くなったりします。
さらに、妊娠初期と生理前では「その後の体温にも違い」が生じます。
なお、着床出血やおりものの増加、生理がこないといった症状は、主に妊娠初期に起こる症状です。

似ている点や明確に違う点、妊娠初期だけに起こる症状を理解しておけば、妊娠の可能性について考えやすくなるでしょう。
とはいえ、もちろん、上記の内容だけでは「妊娠の初期症状なのか」「生理前の症状なのか」は判断できません。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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