ダウン症候群(21トリソミー)とは|症状や診断方法、予後・社会的なサポートについて

ダウン症候群
赤ちゃんが生まれながらに染色体の異常を持つことで有名なダウン症候群21トリソミー)はNIPTなどの出生前診断で発見することができるのをご存じですか?今回は、ダウン症候群の特徴と併せて、ダウン症候群の診断方法や遺伝の有無、社会的なサポートなどを解説します。本記事を参考に、検査のきっかけとなれば幸いです。

ダウン症候群とは

ダウン症候群
ダウン症候群とは21番染色体が余分に複製されることで起こります。ダウン症候群の小児では、発育の遅れや精神発達の遅れなどが特徴です。また特異的な頭部と顔貌、しばしば低身長がみられるなどの見た目の特徴が起こります。

出生前の段階では、超音波検査や母親の血液検査の結果から疑われ、絨毛採取や羊水穿刺の確定的検査で診断を確定します。

ダウン症候群の小児の大半は、死亡することなく成人になることがわかっています。平均的な寿命は55歳とされ、最近ではそれ以上に長生きされる方もいます。

症状

ダウン症候群は、身体面・精神面で、いくつかの特徴的な症状があります。それぞれを説明します。

身体面

ダウン症候群の乳児は、おとなしく受動的な傾向がありめったに泣かないことが特徴です。見た目の特徴として小児は頭が小さく、顔は扁平でつりあがった眼と低い鼻を持ちます。しかし出生時には正常に見えることもあり、幼児期に特徴的な顔つきになることもあります。

また、ダウン症候群の人は舌をだすしぐさをよくします。これは舌が大きいことに加え、顔の緊張が低いためです。多くの場合、先天性心疾患や消化器異常がみられ、感染症や白血病の発生リスクが高くなっています。

精神面

ダウン症候群の子どもは知能指数が低い傾向にあります。運動面や言語面に発達の遅れが見られますが、その程度はさまざまです。小児期にはADHD傾向を思わせる行動も多く見られ、自閉行動のリスクが高いのも特徴です。

予後

ダウン症候群の予後は、過剰な染色体によって引き起こされるエドワーズ症候群やパトー症候群などと比べて良好です。

疾患のない人に比べ、老化が早く進むと考えられていますが、ダウン症候群の小児の大半が成人を迎えます。平均寿命は55歳ですが、最近では70代、80代まで生きている人もいます。ダウン症候群の小児の死因の大半は、心臓病と白血病です。

治療方法

ダウン症候群の根本的な治療方法は現時点では見つかっていません。しかし、それぞれの合併症や症状に対する治療が可能です。心臓や消化器の疾患に対しては手術で、症状の改善を目指すこともできます。甲状腺機能低下症がみられる人にはホルモン補充療法を行います。

ダウン症候群の診断方法

ダウン症候群
ダウン症候群の診断方法(検査方法)には以下の方法があります。

● 出生前
● 出生後

出生前に診断できれば出生後速やかに治療を開始することも可能です。それぞれを解説します。

出生前の診断方法

出生前の診断方法は以下の方法があります。

● 超音波検査:胎児の首の後ろのNTを確認する
● 血液検査:母体から血液を採取し胎児DNAを分析する
絨毛検査:母体のお腹を穿刺し、絨毛細胞を採取する(確定的検査)
羊水検査:母体のお腹を穿刺し、羊毛細胞を採取する(確定的検査)

超音波検査・血液検査でダウン症候群の疑いがある場合は、絨毛検査・羊水検査の確定的検査を行い疾患の有無を確定させます。

超音波検査

超音波検査は母体の腹部にプローブをあてて、胎児の様子を画像で確認する検査です。週数の確認や胎児の成長などがわかるため、通常の妊婦健診ですべての妊婦さんを対象に行われています。

侵襲性はなく流産や死産などのリスクはありません。超音波検査は染色体異常を調べるスクリーニング検査の一つです。

血液検査

母体血清マーカー検査(血液検査)では、母体から血液を採取して、胎児や胎盤由来のホルモンやタンパク質を測定します。これにより、胎児の染色体異常や開放性神経管奇形などの疾患にかかっている確率を算出する検査です。母体の腕から採血を行うため流産や死産のリスクはありません。

絨毛検査

絨毛検査は母体のお腹に超音波をあてながら、腹部に針を刺して絨毛細胞を採取する検査です。染色体の形と数の変化を調べることができます。お腹に針を刺して検査するため流産や死産、早産などのリスクを伴います。

羊水検査

羊水検査は子宮内で満たされている羊水の細胞を採取し、胎児の染色体やDNAの変化を調べる検査です。検査ではお腹に超音波を当て胎児の位置を確認しながら、お腹に針を刺すため絨毛検査同様に、流産や破水のリスクを伴います。

出生後の診断方法

ダウン症候群は出生後も以下のことを確認して診断することができます。

● 外見上の特徴をみる
● 血液検査で確定・合併症の有無を調べる

ダウン症候群の乳児は出生後に特徴的な顔つきをしているため、血液検査と合わせて確認します。それぞれを説明します。

外見上の特徴をみる

ダウン症候群は外見上に多くの特徴がみられます。出生後の乳児の顔つきからダウン症候群の可能性を疑い、血液検査を行うのが一般的です。

血液検査で確定・合併症の有無を調べる

出生後、乳児の顔つきでダウン症候群の可能性が疑われたら血液検査で遺伝子検査を行い、疾患を確定させます。

また多くの乳児は心臓や消化器などに合併症を持って生まれてくるため、速やかに治療を行う必要があります。

ダウン症候群は遺伝するのか

ダウン症候群のほとんどは突然変異です。そのため両親に原因はありません。ただし、年齢が上がるにつれてダウン症を持って生まれてくる子どもの割合は高くなります。25歳では1250人に1人の割合であるのに対し、35歳では385人に1人、40歳では106人に1人の割合です。

ダウン症候群の人が得られる社会的なサポート

ダウン症候群の人は社会的サポートを受けることができます。1歳6か月ごろから療育手帳を受け取ることができ、心臓病や視覚・聴覚障害などがあれば身体障害者手帳などの社会制度を利用することができます。これにより、特別児童扶養手当や必要な装具の手当てを受け取ることが可能です。

また、さまざまな医療費制度を利用することもできます。症状や治療状況により基準が設けられていますので注意しましょう。療育の場として、通園施設、病院、保育所、幼稚園などが利用可能です。親の会や家族会などダウン症候群の患者家族の活動に参加して情報共有する人も多くいます。

まとめ

ダウン症候群は、21番目の染色体異常で出生前に診断することができます。出生前に疾患がわかることで、出生後速やかに合併症の治療を開始することも可能です。ダウン症候群の子どもは愛嬌があり、好奇心旺盛な一面を持ちます。療育や社会制度を利用することもでき社会的なサポートも充実しているため、ソーシャルワーカーに相談してみましょう。

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