InstagramInstagram

男性も育休が取りやすくなる!先輩パパが育休を取った感想のまとめ

2022年4月1日より改正された育児・介護休業法が施行されました。この改正により男性が以前よりも育休が取得しやすくなっています。もしかしたら改正を期にパートナーが育休を取得しようと考えているご家庭もあるかもしれません。改正の詳しい内容については以下のページで説明しています。

今回は実際に育休を取得した男性の体験や取ってみた感想をまとめてみましたので参考にしてみてください。

育休を取得した男性の体験談と感想

ここでは育休を取得した男性の体験談と感想をご紹介します。法改正前なので現在と状況が違う部分がありますのでご了承ください。

一ヶ月半育休を取得した30代男性

一人目は一ヶ月半、育休を取得した男性の体験談です。

■育休中、大変だったこと
・夜中、3時間おきの授乳に私も参加したことです。母乳では足りない分、ミルクを飲ませていました。
・原因不明の泣き→何をしても泣く時に本当に気が滅入りました。
・妻との育児に関する認識のぶつかり合いの発生。

■育休を取得してみて
・一番、良かったことは、初めての育児の苦労を妻と共に経験することができたことです。身をもってその苦労を経験したので、育休復帰後もいつも「妻に全てを任せるわけにはいかない!」という意識をもつことができました。
もちろん、仕事をしながらなので、育休期間よりできることは減りますが、その分、職場の方から育児情報を聞いたり、通勤中、もっと楽に育児・家事ができる方法はないかと考えたりして、いつも主体的に育児に関わることができています。
とはいえ、自分の体力や気持ちにもキャパはあるので、自分自身のリラックスタイムを作りながら、楽しみながら育児に取り組むことも大事だと感じました。
また、私が主体的に育児に関わっているので、妻が育児を楽しみながらできているのもすごく育児を頑張る甲斐を感じています。

会社では初めて男性が育休を取得したそうですけど理解のある職場だったのでスムーズに取れたそうです。これから育休を取得する男性に向けては「色々なことを意識し過ぎずに思い切って、相談してみて下さい」とのこと。思い切って相談してみるのも一つの方法かもしれません。

奥様が里帰り出産から戻ってきたタイミングで育休を取得した30代男性

二人目の育休を取得した30代男性は里帰り出産した奥様を助けるために育児休暇を取得しました。

絵本の読み聞かせやおむつ交換、お風呂など、本当にやることが多く、これを家事と並行してやるとなると本当に自分の時間がなく、妻がいかに今まで一人で頑張っていたのかということ、また妻がいかに自分のことより子供のことを優先して考え生活していたのかということを身をもって体感しました。同時に、もっともっと夫である私も”当事者ごと”として育児に積極的にならなければと反省しました。
最初の1週間は妻に言われるまで動けない時間でしたが、そのままではいけないと思い、以降は妻のやり方に合わせて上手に役割分担し、時に妻に先回りして必要な家事育児をこなし、最後には妻から感謝されることが増えました。

端から見ているだけではわからない大変さや、子育てへの当事者意識が芽生えたそうです。奥様の話もよく聞くようになって夫婦仲も前より良くなったと仰っています。男性が子育てに対して消極的なのは当事者意識が弱いからかもしれません。出産に向けてパートナーの子育てへの意識が不安な方は、育休を取得しさせて一緒にやるという方法がいいでしょう。

一緒にいたからこそわかったことがあると語った20代男性

続いては20代の男性です。この方は極度のパパ見知りに悩まされたりしていたそうです。

育児休業を取得したからこそ、気づくことがたくさんありました。
例えば、息子が産まれて3ヶ月ほど経った頃に、1週間ほどうんちが出ない時期がありました。私と妻は心配になり、Googleで「赤ちゃん 便秘 対策」と検索をして、お腹マッサージや綿棒浣腸を試しましたが、便秘は解消されず。そこで私は、オムツが合っていないのかもしれないと思い、近くのドラッグストアに違うメーカーのオムツを買いに行きました。その道中で、妻の「うんちが出ないんだよねー。」という言葉を思い返していました。

もし育児休業を取得せず、仕事帰りにこの相談を受けていたとしたら、「そっか。もう少ししたら出るかもしれないから、様子見てみようか。」と返答していたと思います。ただその妻の発言には「(日中にいつもと違った泣き方をしてて、多分うんちが出てないからだと思う。お腹マッサージや綿棒浣腸もしたけれど)うんちが出ないんだよねー。」という文脈が隠されていたんだな、ということに気づくことができました。

これは育児休業を取得し、妻と子どもとずっと一緒にいたからこそ気づくことができたことだと思います。このようなちょっとしたことは、一緒にいないと中々気づくことができません。そしてこのようなちょっとしたことが、妻や子どもとの関わりにおいて、とても重要なんだと思います。

育休を取得してパートナーからの相談に本当の意味で親身になれたようです。仕事をしていたら本当の意味に気づかず怒らせていたかもしれません。一緒に子育てをして子どものちょっとした変化にも敏感になったからこそ気づけたのでしょう。

そしてこれから育休を取得する男性に対して「育児をすることで、人生を豊かにする気づきがたくさんあると思います」とエールを送っています。

1年間育休を取得した30代男性

続いては1年間育休を取得した男性の感想です。きっかけは幼い頃に一緒に過ごせなかった時間を取り戻すには10年以上かかるというのを知ったからだそうです。

今、育児休暇を、終えて思うのは、育児休暇は子供だけではなく、夫婦の為にも非常にプラスになる時間だということです。初めてこどもが、私のうでのなかで寝てくれたこと、つかまり立ちしたこと、たくさんの、はじめてや、長女と一緒に料理を作ったり、子どものためにウッドデッキとブランコ、すべりだいをつくったこと。毎日が本当に楽しかった。妻と過ごす時間が増えたことで、洗濯の畳み方、掃除の仕方や洗い物などお互いのやり方の違いを相談したり、育児に対して、子供にどう育って欲しいのか、何を大事にしてほしいのか、食べ物を粗末にしないとか、みんなに優しく、なんでも楽しんでできるようにとか、子供と夫婦の将来について話し合えた時間は家族の財産になりました

育休を取得してみて家族の時間が取れたこと、パートナーと一緒に過ごせたのが自分にとって財産だと思えるになったそうです。会社はずっと一緒にいられなくても家族は一緒です。家族の絆が深まったと思います。

育休を取得して専業主夫をしている男性

最後にご紹介するのが育休を取得して専業主夫をしている男性です。仕事をしていたらわからないことだらけだったみたいです。

■専業主婦をやってみて
仕事では大手の外資系企業で営業課長をやっておりますが、
「仕事より主夫の方が大変」です!!
とにかく意図した通りに進みません。
子供二人を連れて外出している最中はトイレにも行けません。
なので朝は好きなコーヒーも飲みません。(トイレに行きたくなるので)
スーパーでレジに並んでいるときに「おしっこしたい」と言われれば、カートをほったらかしてトイレにダッシュです。
いつも子供二人に「抱っこして」と泣き付かれながら夜ご飯を作っています。
サラリーマンに例えるならば、一日中お客様や上司から「これをすぐにやってくれ」と言われ続けているような感覚でしょうか。笑
それでも、毎日子供の可愛い瞬間が何度もあるから幸せなものです!

「子どもの成長を見届けたい」「幸せになるために働いているから今しかない幸せを犠牲にしたくない」と育児休業を取ったけど、主婦(主夫)は本当に大変だと実感したと仰っています。パートナーが職場復帰をしてご自身が育休を延長したので現在はワンオペの子育てだそうです。世の男性に「とにかく早く帰ってあげてください!子供を気にせず家事をできるだけで幸せに感じたりします」と語っています。

育休をするにあたって必要なこと

育休取得がしやすくなったので自分も取ってみようとパートナーが考えているならば、事前にやっておかないといけないことがあります。それは男性も一人で家事ができるようにしておくことです。

子育ての忙しさを女性は経験がなくても周りから聞いているのでわかると思いますけど男性はわかりません。育休を取得したけど家事もしないでゲームばかりしていたという話も耳にしています。それでは世話する子どもが一人増えただけで女性の負担が増すだけです。

もしパートナーが育休を取得するならば家事の手伝いは必須条件といえます。交代で子どもを見ている間に家事をしてもらうといった場面が出てきます。その時に一人で家事ができないとやることが増えるだけです。そうなると最悪「育休なんか早く終わって仕事だけしていたらいい」と思ってしまうでしょう。それは何のために男性が育休を取ったのかわかりません。

そうした事態を避けるためにも家事ができるようにしておきましょう。時間がない場合は育児をしながら教えるしかありません。その時はできないのが当たり前と思ってください。男性も新しい仕事を教えてもらうのと同様の態度で臨んでください。

最初はできなくても毎日やっていれば少しずつできるようになります。できたら褒めてあげてくださいね。

まとめ

ここまで育児休業を取得した経験のある男性の感想をご紹介してきました。男性の育休取得がしやすくなったからこそ身近になっていく可能性が高くなります。

男性育休の体験談を読んでみると、自分たちの場合はどうなるのか想像しやすくなると思います。そこで足りない部分を補うための方法を相談しておけるかもしれません。

育児は家族で行うのが当たり前になった時代ですので育休を活用して家族で過ごせる時間を大切にしてください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

関連記事