ターナー症候群の特徴と知っておきたい5つの基礎知識

新生児

「健康な赤ちゃんを授かりたい」と願う妊婦さんの前に立ちはだかる染色体異常という恐怖。

染色体異常は先天的なもので根本的な治療法がないとされていますが、どのような染色体異常の種類や特徴があるのか皆さんはご存知でしたか?

この記事では、染色体異常に分類される「ターナー症候群」の特徴と知っておきたい5つの基礎知識をご紹介していきます。

記事の最後にはターナー症候群の検査に関する情報も掲載していますので、是非お役立てください。

ターナー症候群の特徴について

妊娠出産

胎児が患う可能性がある染色体異常症は複数存在し、ダウン症候群は広く認知されていますがターナー症候群に関しては聞いたことがない妊婦さんも多いと思います。

ターナー症候群とは一体どのような特徴があるのか、染色体異常を初めて学ぶ方でも分かりやすいように詳しくご説明していきます。

染色体異常とは?

「ターナー症候群」の特徴を学ぶ上で理解しておきたいのが、人間が持つ染色体と染色体に起こるさまざまな異常です。

染色体は、人間の心臓・筋肉・皮膚などさまざまな器官をつくる細胞核の中に存在する遺伝情報を格納した分子です。

細胞ひとつにつき染色体は46本23対で存在し、44本22対は常染色体、2本1対は性染色体と呼ばれています。

染色体異常は、染色体の数が本来あるべき数と異なる異常や、他の染色体にくっついて起こる形態の異常などその形はさまざまです。

染色体異常は、細胞分裂の過程でエラーが起こるなどして誕生するため、先天的な疾患とされています。そのため、染色体異常自体を予防したり治療したりすることはできません。

ターナー症候群の概念

染色体異常に分類される「ターナー症候群」は、細胞核内に存在している性染色体に関する異常です。

性染色体は「X」と「Y」という2種類の染色体の組み合わせで赤ちゃんの性別を決める役割があり、XYの組み合わせで男児となり、XXの組み合わせで女児となります。

ターナー症候群は女児に起こる染色体異常で、本来XXの組み合わせになるはずが1本のX染色体の一部、または全部が欠失している状態となります。

この状態は「モノソミーX」や「45,X」とも呼ばれ、ターナー症候群を持つ患者の約50%を占めています。

残りの50%は「モザイク型ターナー症候群」と呼ばれ、細胞分裂の過程で突然変異が起こっていくつかの細胞にX染色体の完全なる複製を2個持っている状態を指します。

ターナー症候群にみられる特徴の数々

「ターナー症候群」を患って生まれた女児は生まれた時から低身長という特徴があります。発育が通常よりも遅いため身長は伸び悩み、治療をしないまま大人になった時の身長は138cm前後になるといわれています。

低身長以外の身体的特徴は以下のような例が挙げられます。

  • 首から肩にかけて皮膚がたるむ「翼状頚」
  • 肘が外に曲がる「外反肘」
  • 首の後ろの髪の毛の生え際が低い
  • 手と足の甲が浮腫んでいる

また、思春期になると卵巣機能が弱いことが原因で現れる特徴もあります。

ターナー症候群の女児は上手く女性ホルモンを作れないため、思春期に乳房が膨らんだり月経が始まったりするような女性特有の変化が起こらないことがあります。起こったとしても乳房の成長のみなど不完全であることが多いです。

身体的な特徴だけではなく知的面でも特有の症状がみられます。

性格は真面目になりやすく、図形を扱う数学や体を動かす体育が苦手などの特徴がありますが、学習によって克服することもできます。

ただし、一部の女児には知的障害がみられることもあり、知能指数に合わせた学習が必要になるケースもあります。

ターナー症候群に関して知っておきたい基礎知識

妊婦さんの疑問

染色体異常がもたらすターナー症候群を患った女児は体がとても弱く、低身長などの身体的特徴を持ち合わせています。

ここからは、ターナー症候群に関する理解をさらに深めていただける基礎知識をご紹介していきます。

ターナー症候群の発生頻度

女児にだけ起こり得る染色体異常症の「ターナー症候群」は、アメリカでは2,500人に1人みられる症候群だと報告されています。

しかし、胎児レベルで考えると発生頻度は非常に高く、その99%は自然流産に繋がるといわれています。

染色体異常の中でも特に認知されてるダウン症候群は、妊婦さんの年齢が30歳の場合は1,000人に1人、40歳の場合は100人に1人という発生頻度のため、ターナー症候群を持った女児が生まれるのは稀だといえます。

ターナー症候群で引き起こされる合併症

「ターナー症候群」は5人に1人が生まれた時から何らかの合併症を持っているとされてます。

代表的な合併症は以下の通りです。

  • 骨粗鬆症
  • 肥満
  • 糖尿病
  • 甲状腺機能障害
  • 大動脈縮窄症
  • 僧帽弁逸脱
  • 大動脈二尖弁
  • 馬蹄腎
  • 不妊

これらの合併症には成長するにつれて発生頻度が高くなるものもあります。

小児期までは中耳炎になりやすく、中耳炎を繰り返してしまうことで難聴になる可能性もあります。成人期では肥満や糖尿病などのリスクが高まり、生活習慣の改善やホルモン治療は必須といえます。

また、ターナー症候群は99%が不妊になるという特徴があることも覚えておきましょう。

ターナー症候群が疑われるケース

出生前に「ターナー症候群」の検査を行っていなかった場合、出生後、女児の成長に伴って疾患を患っていることに気づくことがあります。

成長に伴ってターナー症候群が疑われるケースは以下が挙げられます。

  • 平均身長よりも低い
  • 思春期の身体的変化、精神的変化がみられない

身長が低いという特徴だけではターナー症候群だと気づくことはできませんが、10歳から12歳くらいに訪れる思春期で乳房が発達しない、月経がこない、精神的な変化がみられない場合はターナー症候群が疑われるようになります。

「もしかして私の子どもはターナー症候群なのでは?」と感じることがあれば、小児内分泌、または内科で専門家に診てもらうようにしましょう。

ターナー症候群の治療法

「ターナー症候群」の発生自体を防ぐ方法はありませんが、症状に対する治療法は存在しています。

代表的な特徴である低身長に対しては成長ホルモンの投与が有効であり、乳房の成長に関してはエストロゲン製剤の投与、月経に関してはKaufmann療法で発生を促進させることができます。

合併症に関してはそれぞれ適切な処置や治療が行われ、知的障害に関しては早い時期から発達サポートを行うなどして、日常生活における不便を解消していくことが大事になります。

ターナー症候群の検査方法

染色体異常は受精卵が誕生した時点で存在するもので、赤ちゃんが生まれる前に検査をして染色体異常症を調べることもできます。

「ターナー症候群」を持っているかどうかは、出生前診断のひとつである「絨毛検査」、または「羊水検査」で調べることができます。

注意しなければならないのが、どちらも侵襲的検査で流産のリスクを伴うということです。

絨毛検査の場合は100人に1人、羊水検査の場合は1,000人に3人という割合で胎児を失ってしまうリスクが生じます。

しかし、検査精度は限りなく100%に近いため、ターナー症候群の有無をほぼ確定させることが可能です。

侵襲的検査は、一般的にリスクゼロのスクリーニング検査を受けて陽性反応が出てから受けることが推奨されています。

まずは妊娠10週目から実施されている染色体検査のNIPTを受検し、ダウン症候群の有無などを先に調べておくのが理想です。

【NIPT:染色体異常の検査項目】

NIPTは母親の血液検査のみで検査結果が出るため、母体と胎児ともに安全が保証されています。なおかつ上記の染色体異常の有無を100%に近い確率で調べることが可能です。

ターナー症候群を持つ可能性を調べたい場合は、まずはNIPTを受検し、発生頻度がより高いダウン症候群などの染色体異常症の有無を調べることをおすすめします。

まとめ

ターナー症候群の特徴と知っておきたい5つの基礎知識をご紹介しました。

胎児が持つ染色体異常は根本的な治療法がないとても厄介なもので、ターナー症候群は女児2,500人に1人が発生することが報告されています。

低身長など身体的な特徴を持ち、約20%の女児は生まれた時から心臓などに合併症を持っています。

ターナー症候群の発生を予防することはできませんが、合併症に関しては成長ホルモンやエストロゲン製剤の投与で治療や進行を防止することが可能です。

染色体異常は赤ちゃんに深刻な障がいをもたらす原因となっているため、出産前に染色体異常を持っているかどうかを調べることが推奨されています。

東京の「ミネルバクリニック」では、妊娠9週目から染色検査のNIPTを実施しております。

染色体異常症・遺伝子疾患に精通した臨床遺伝専門医が在籍し、患者様ひとりひとりに対して丁寧な診療を行っております。

染色体検査を充実した医療環境で受けたい場合は、是非この機会に「ミネルバクリニック」までお気軽にお問い合わせください。

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