麻酔科学会に対する公開質問状|麻酔科学会専門医認定更新はマタハラか?

思うところがあって、麻酔科学会に対する公開質問状を出しました。
少し削った部分もありますが、いろいろ中枢で工作活動しているため、公開できなかった部分だと思っていただいたらよいと思います。

麻酔科学会に出した質問状を公開します

平素よりお世話になっております。先般、三重大学の件でいろいろ活動しております仲田洋美と申します。
わたくしは三重大学麻酔科の件で独自に調査してブログなど書きしたためておりますのでご存知ではないかと思います。ブログに書いていないことかもしれませんが、わたくしはマスコミにも知人がたくさんおりまして情報網を形成しております。そうした中で協力しあい、三重大学の手術室が安全を無視して運営されている実態や並列麻酔による死亡事故などの存在をマスコミに伝え、報道するところまでもっていきました。麻酔の安全を軽視するような風潮とは戦わねばならないと考えております。われわれ医師が守るべきは我々に命を預ける無垢な国民であり、白い巨塔のオジサンたちのプライドやメンツなんてどうでもいい事であると考えています。また、麻酔科学会の理事の皆さまは基本的には大学病院(白い巨塔)の方々なので、「がんプロ」をご存じと思いますが、麻酔科は緩和ケアでちょっと携わっている程度で認識が違うかもしれませんが、われわれ1期生の時は特に、がん対策基本法の理念を実現する国策部隊を養成するのだという意気込みが強く、文科の狙いは「現場と政策をつなぐ人材を養成する」ことでした。その中で実際に現場と政策をつなぐべく育った人材はわたくしを置いてほかになく、麻酔科学会の前執行部の理事長らとは厚労の会議でお目にかかったこともあると思います。わたくしはそういう人材であることをまずご承知おきくださいませ。

また、わたくしは日本内科学会の専門医でございまして、内科学会は会員一人一人が社員であることから社員総会の参加資格があり、社員総会でかつて「理事会で適正な議論の末決まった」とだけ報告されることから、「適正な議論と言われても議論の過程が全く見えないので適正かどうかの判断を致しかねる。厚生労働省の会議なども議事録は公開されており、やましいことがなければ内科学会の理事会の議事録を公開すべき」と申しました。当時、小池理事長でしたが即座に実行されております。

わたくしは今回、麻酔科学会さまに置かれまして、三重大学の件などいったいどのような議論を経ているのかを知りたく存じます。
つきましては、おそらく麻酔科学会では8月ごろから三重の件が議題に上がっているのではないかと推測するため、理事会と専門研修委員会の2020年8月からの議事録のすべてを請求いたしたく存じます。
また、わたくしは会員でございますれば、社員総会の資料は拝見することが可能です。場合によっては麻酔科学会の運営状況を調査する事態となるかもしれません。わたくしのところには、意外と全国の医師たちから直接問題が持ち込まれておりまして、皆さんが想像する以上の情報が集まります。その中には(専門医の)更新問題に関することもあります。更新がなぜあのような条件になったのかについては、わたくしも割と存じ上げておりますし、わたくしは自見はなこさんらが歯科の医科麻酔解禁に動いたときはそれを厚労側で封じました。その動きの過程で前理事長と厚労の働き方改革の会議でお目にかかった次第です。昨今、認定更新に関係してたくさんのお声を頂戴しておりまして、その中にはマタハラとこの件を結びつけてこの制度をなし崩しにしようという意図も感じられ、大変危惧しております。
世間的には麻酔科学会に対する期待も怒りも強いのが現状で、先般、「コロナでECMOを回すと集中治療医が3人貼り付けになり、集中治療医を増やしてほしいのに聞き入れてくれない」という意見をそこはかとなく伺いましたので、何が問題かを具体的に提示するようにお願いしておきました。わたくしがお願いしたことは、「麻酔科学会は専門研修で手術麻酔しか行っていないため、麻酔科医を増やしたら集中治療医が増えるという実績がない」という点を指摘することです。内部から見て問題ない事が外部から見ると明らかに問題がある、ということの一つだと思いますが、たとえばサブスぺとして集中治療学会を麻酔・救急双方で認めるとして、麻酔は本当に集中治療の1階なのかという疑問がどうしても出てきてしまいます。ご自分たちでは気が付かないそうした点を世間の目と合うように変えていかねばならないのです。

ところが、昨今そうした動きではなく、「自分たちの麻酔科学会」に回帰しようとする動きが出てきていて、それが「何も知らない一般専門医を利用して」会員を巻き込んで更新に対する不満を述べさせるということにつながっているのではないかと推測しています。

三重大の件だけではなく、こうした点もありまして、わたくし、真面目に理事会と専門研修委員会(名称が違っていたらすみません)の議事録を拝見したくなりましたので、是非、やましいことがないのであればお認め下さいますようお願いいたします。

麻酔は手術室運営のかなめなので非常に重要な診療科であると考えております。
その学会の運営は公正なものでなければならず、いったい皆さんが本当に何をかんがえておられるのかを一番よく見ることができるのが議事録ですので、是非、お認め下さいませ。よろしくお願いいたします。

総合内科専門医、がん薬物療法専門医臨床遺伝専門医
仲田洋美 拝

三重大麻酔科についてはいろいろ述べてきたので麻酔専門医の更新要件について述べる

さて。
麻酔科学会の認定更新要件を見ていきましょう。

anesth.or.jp/files/pdf/53_kikou-senmoni-jizen_20210317.pdf

第13条 機構専門医資格の更新を希望する者は、以下の各号に掲げる資格をすべて満たさなければならない。
(1) 現に専門医の資格を有し、その有効期間が終了する年度に達していること
(2) 専門医の資格を取得後、引き続き週 3 日以上単一の医育機関病院や病院施設で麻酔科関連業務に従事していること。
(3) 更新申請する年の 5 年前の 4 月 1 日から更新申請する年の 3 月 31 日までの間に所定の単位実績があること。
(麻酔関連業務非従事期間(非従事期間)の申請)
第19条 この法人の認定審査委員会は機構専門医がその単位取得期間中に以下に掲げる事由により週 3 日以上麻酔科関連の業務に従事できなかった期間がある場合、非従事期間の申請ができる。
妊娠、出産、育児、病気療養、介護、災害被災、国外留学、義務年限を有する就労
2 非従事期間は週単位とし別表(1)の区分とする。
3 機構専門医の認定資格は、非従事期間の取得の有無にかかわらず認定開始から 5 年間とする。
4 非従事期間に関する申請は、認定期間終了年度に一括して行う。
(機構専門医休止期間(休止期間))
第20条 1 年以上(53 週以上)の非従事期間を取得した者は、別表(1)の通り認定期間終了後から
年単位の休止期間が発生し、更新が見送られる。
2 休止期間中は、機構専門医の資格は休止となる。
3 休止期間の認定は、認定審査委員会により審議され、結果が通知される。
4 資格の復活には、休止期間終了年度に再認定を申請することが必要である。審査に不合格となれば資格は喪失する。
5 休止期間は最大で 4 年間とする。

第22条 機構専門医資格の再認定を希望する者は、以下の各号に掲げる事由による要件をすべて満たさなければならない。
1 休止期間を取得した者
(1) 再認定申請時に週 3 日以上単一の医育機関病院や病院施設で麻酔科関連業務での従事
(2) 非従事期間を除く通算計 4 年分単一施設週 3 日以上の勤務とその実績の提出
(3) 機構専門医更新の必須単位に加え、所定の追加実績
(4) 前項(2)(3)の臨床実績および単位実績は専門医が認定された前年 4 月 1 日から申請年の 3 月 31 日までの間において算定、取得可能なものとする。

産休・育児休暇中に麻酔科の専門医認定更新ができないのはマタハラか?

マタハラというには、妊婦・産婦だけをターゲットとして不利になる制度でなければなりませんが、そういう趣旨ではなく男にも女にも1週間に3日以上の同一施設勤務を要求しているだけなので、マタハラという批判には当たらないでしょう。

こんなの考えたらすぐわかりそうなのに、医者って意外とバカなんですよね。マタハラだ(*`Д´)ノ!!! と騒いでいる人たちがいっぱいいるみたいです。

麻酔科専門医の更新要件を見てみよう

1.麻酔科学会の認定機関の数えかた

これは資格認定書に書いてある認定日から5年間です。

2.認定期間の5年間は働いていたが、更新申請する時点で産休・育休・留学・介護休暇の場合はどうなるか?

これに関しては、第13条の(3)に「引き続き」週3日以上同一施設で勤務していること、とあるので、認定期間の5年間を継続的に働いていても現時点で働いていなければ認めない、という規定です。この読解力のない人たちが騒いでいるんでしょうか?わたしは麻酔科学会の専門医は持っていませんが、わたしのつたない日本語の読解力だと上記のようになります。

3.更新で不合格になったらどうすればいいのか?

ちゃんと週3日以上同一施設で勤務という状態に復帰してから再申請すればいいことなので落ち着いて規定をお読みください。(麻酔科学会、はやくQandA作れよ。質問や苦情がこっちに来て大変なんだよ)

4.不合格になったうえに更新手数料返してくれないんだけど

先生たちは医師です。医師に診察を受けて何も払わず変える患者にどう思います??ありえないですよね。
麻酔科学会は先生方の会費で運営はしていますが、専門医更新は別途事務手数料が必要だと書かれてあって、先生方はちゃんと更新審査を受けて落ちたのですから、もうみっともないこと言うのやめてくださいよね。それって、レストランに行ったけど思ったのと違う味だったから金払わねえ、とどや顔で言うのと同じですよ。(麻酔科学会、はやくQandA作れよ。質問や苦情がなぜかこっちに来て大変なんだよ)

週3日同一施設で勤務の規定が置かれた背景

麻酔科のフリーター問題

麻酔科にはフリーター問題があります。
2000年代中頃。当時の外科学会会長(当時の外科学会は理事長ではなく学術集会の会頭が会長でした)らが、このままでは外科医が少なくなり外科の診療体制が維持できない、と外科の手術に対する診療報酬を上げる、という活動に成功しました。
そして、全国の病院たちが診療報酬が上がったので儲けられる、とどんどん手術件数を増やしました。そこで突然麻酔科医が足らなくなった。
そこで出てきたのが「外科の手術報酬ごと全部持って帰る荒っぽい麻酔科のバイト専門医たち」です。

当時はさほどインターネッとも普及していなかったので、わたしが研修していた病院の院長はこうした麻酔科医たちを 「テレクラ麻酔医」 と揶揄していました。
彼らは、グループを作り、手術を希望する病院たちに高額でバイトに行く。
病院からするとそういう麻酔医を雇わないと手術室が維持できない。特に、全国に津々浦々ある市民病院とか村立病院とかという小さい自治体病院が麻酔科医のバイト代に苦しむこととなりました。

そこに拍車をかけたのが麻酔科の東西問題です。

麻酔科の東西問題とは?

麻酔科には基本的領域として 手術麻酔 周術期管理 集中治療 ペインクリニック 緩和ケア の5本があるのですが、このうち手術麻酔しかやらないのが東日本。
西日本は手術・周術期・集中治療全部麻酔科がやります。

関東は東日本ですので、手術麻酔しかやらないところがほとんどです。
そして大学は給料が安いので東京とかだと暮らせなくて、教授でも当然バイトに行く。それもわりとバイト料のいい美味しいバイトに行きます。

さらに、関東は一番医者が多いので、麻酔科学会の評議員も多い。自動的に一般社団法人としての代議員にあたる評議員も多く輩出する。
かくして評議員の選挙で選ぶ理事に関東勢が多くなり、理事の互選で選ぶ理事長も関東勢や関東勢と組んだ人が出てきます。
関東勢は 麻酔科は楽だよ 金にもなるよ といって人を増やす。

多勢に無勢で西日本の意見が通りにくい状況にずっとあるのが麻酔科です。

麻酔科のママさん麻酔医問題とは?

麻酔科にはほかに、15時になったら手術室で料理本を見て働かない、というママさん麻酔医問題もあります。ママさん麻酔医でひどい例になると、15時までしか働けない、と時短をしてもらっているのにそこから後の時間をつかってバイトする、という例も報告が上がっています。

麻酔科の専門医認定更新に同一施設で3年という規則が置かれた背景

2010年代になり、バイト麻酔医問題が、「フリーター問題」として語られるようになりました。言っておきますがはっきり言って、関東の大学病院の教授たちのバカ高いバイトもフリーター問題として混ぜて語られています。

当然、外科系の病院たちや外科学会からは麻酔科学会に対する不満が上がっていました。
それらは学会を通じてであったり、病院協会みたいな団体を通じてとかいろんな経路で永田町や霞が関に届きます。
普通の医師の皆さんにはわかりにくいかもしれませんが、全国市長会とか全国知事会とかは結構政治力あるんですよね。そういうところが永田町を動かして霞が関に圧力をかける、という構図があります。

そもそも、大学病院の給料が安すぎる、という問題は蚊帳の外に置かれ、わかりやすい、そして対処しやすいところばかりがたたかれる、というのも日常的に発生するので皆さんよくわかると思います。

こうした声は保険診療の枠組みを変えました。
麻酔科は「常勤であるかないか」で算定可能な管理料が異なるように持っていかれました。

さらに、厚労からは週4日同一施設で勤務しないとダメなように変えろと指導されたと風の便りに聞いています。

これに関しては麻酔科学会は必死で抵抗し、せめて3日で、と防衛したということもうっすらと聞いています。

結局は、関東の麻酔科が特に5時までしか働かないという態度を取り続けていて、そこに大きな原因があるのに、それを解決できてこなかったことが一番の原因なのです。この件は本当は、わたしのような麻酔科標榜医しかもっていないような末端のゴミみたいな会員ではなく、もっと麻酔科医としてちゃんと活躍している先生たちで共有して問題を解決してもらいたいという希望から書きました。

あのとき。麻酔科学会が3日ということで頑張らなかったら、大学の先生たち、生活できなくなって大学の麻酔科医がいなくなり、地域の医療提供体制が崩壊してるんじゃないかと思います。
ちなみに、この件は、いまの理事会ではなく、前の体制の稲田先生が理事長時代の話です。

そのころ、やっぱいろいろ聞こえてきていたので知っています。というか、わたしもそのころ相当いろいろガーガー言いました。大学の麻酔科崩壊したらどうやって責任取るのか?!と。

必死でバランスとってこの 週3日 ができたのをもうちょっと現場の麻酔科医の皆さんに知ってほしいです。そして、こんなことしなくてもいいように解決してほしいですね。必死で考えても根本的に解決することができないので、この週3日規定があって、どうしようもないんです。はい。

まとめ

世の中にはびっくりすることが多々あります。なので、麻酔科学会にちょっと質問状を投げてみたくなりました。一体どういう議論をしているのか知りたくて。

何がかえってくるのかな?とワクワクしております。

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