三重大学麻酔科問題に関する調査報告書並びに要望書

三重大学の麻酔科診療報酬不正請求から見えてきたものを、取材してお書きしました。オジサンたちの白い巨塔内部の権力闘争の犠牲に若い医師たちがなるさまはずっと繰り返されてきました。今こそ改善を求めます。

2020年10月22日付で下記の要望書を各団体に提出いたしました。
三重大学の問題が早急に解決され、「立てこもり人質事件」よろしく専攻医たちが危険にさらされているであろう状況が一刻も早く改善されることを切に希望します。

三重大学病院に関する経過報告書・付随して各団体に対する要望書

 

宛先:敬称略

日本医師会
日本麻酔科学会
日本外科学会
厚生労働省(特に三重選挙区である田村大臣)
三重県医療保健部(加太医療部長)
日本専門医機構と傘下の学会
日本医学会連合
全国医学部長病院長会議とその社員(各医学部長、各病院長):ご自身の大学の麻酔科学教室に配布お願いいたします。
全国の医学部麻酔科学教室

提出主

:医療法人社団ミネルバ 理事長
総合内科専門医・がん薬物療法専門医・臨床遺伝専門医・麻酔科標榜医
仲田洋美
郵便番号107-0061 東京都港区北青山2-7-25神宮外苑ビル1号館2階
電話 03-3478-3768 FAX 03-3478-3768
Email
資格: 医籍登録番号 第371210号
麻酔科標榜医 厚生労働省医政発第1017001号 麻 第26287号
日本内科学会 認定内科医 第19362号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本プライマリ・ケア連合学会 指導医 第2014-1243号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号
日本感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター ID3121号
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医 第J-535号
日付: 2020年10月22日

Ⅰ 当方が伝聞で知りえた事実

Ⅰ―1 三重大学問題

  •     三重大学は外科が強く、外科が麻酔をかける時代が続いてきた。
  •     三重大学、金沢大学は麻酔科教授の交代により麻酔科人員が教授のみの1名になった時代がある。
  •     三重大学では外科が麻酔をかける文化が根強く残っているため、麻酔科が教授1名になっても困ってはいなかった。
  • 三重大学では臨床麻酔科の不正請求問題があり、2020年4月より教授A(麻酔科専攻プログラム責任指導医)、准教授B(同指導医)が自宅待機処分と
    なっていた。
  •     三重大学では2019年4月に外科の教授3名(CDE)が一度に定年退職をした。このうち、日本外科学会の専攻プログラム責任者はDが行ってきた。
  •     三重大学病院長に2019年10月、Cが就任した。
  •     AとCはもともと仲がよろしくなかった。
  •     三重大学では2年前に麻酔科教授Fがパワハラで助教に訴えられて敗訴した。Fはその後、退職した。
  •     三重大学の不正請求問題は本年9月10日に全国報道された。
  • 三重大学からはその翌週、麻酔科プログラム責任者をAからFに変更する届が提出された。
  • そうした報道のずいぶん前から、三重大学の専攻医たちを受け入れていいか、三重大学の専攻医たちからプログラム移動したい、という趣旨の連絡が西日本の様々な認定施設などからたくさんさまざまな関係各所にきていた。
  • 三重大学がAからFにプログラム責任者を変更したのちに、同大学麻酔科専攻医たちからパワハラを受けたという報告があがっていると主として西日本で噂が流れている。ちなみに、わたくしは、保有資格に“麻酔科標榜医”とある通り、麻酔科研修を受けており、麻酔科医の友人が多く、様々な確度の情報が様々なルートで入ってくるが、その確度については自ら様々な手段で確認している。

 

Ⅰ―2 S病院問題

  • S病院はいわゆるブランド病院である。全国から研修希望者がたくさん集まる。
  • 201×年(2010年代後半)にS病院産婦人科で後期研修をスタートさせたGは、まだ専門医機構のプログラムが正式にスタートする前だったのでカリキュラム制である。後期研修の途中に妊娠・出産した。復帰としたところ、「S病院産婦人科では先輩が後輩を教えるやり方を伝統的にとってきたが、先生では後輩の指導ができない」と言われて復帰できなかった。後期研修の年限自体は終えているが、症例数が足らないので産婦人科専門医を受けられない。産婦人科専門医がなくても大丈夫な職場を医師紹介会社から紹介してもらって就職したが、今回、第2子妊娠したところ、戦力外と言われて退職した。

 

Ⅱ 疑問点

  • 三重大学病院はいったいなぜ診療報酬不正をこれほど角が立つやり方で公表したのか?
    わたくしは、国家公務員共済組合立〇×共済病院勤務時代に近畿厚生局に診療報酬不正を同院麻酔科の麻酔管理料不正請求をお届けしたことがある。その際、同院では近畿厚生局の問い合わせに対して速やかに調査して返還する金額を粗く決め、自己申告をしてお沙汰を待つ、という方法をとった。そして、同院には同厚生支局からは“自首”扱いとなり、例えば保険医取り消しなどの厳しいお沙汰が出ることはなく、当時の診療部長が依願退職しただけである。さらに、これは2006年のことであるが、当時すでに電子カルテが導入されていて、改ざんすると改ざんした記録が残るということで、当時の診療部長が自宅待機を命じられるなどということはなく、勤務を続けたままで何ら支障がなく、国家公務員共済本部から調査が入り、診療報酬不正額の確定とさらなる返還等に至っている。
    それに対して三重大学病院は、4月から臨床麻酔科教授准教授を自宅待機処分にした上で、調査委員会を作り、不正を公表して刑事告発する(刑事告訴はできない。告訴できるのは保険者側なので。)という最も角が立つやり方をしていることに疑問を抱く。

 

2.問題点

1.三重大学では麻酔科責任指導医が本年4月より不在のまま放置していた。
2.三重大学ではパワハラで辞任したFをAの後任責任指導医とした。
3.専攻医のためのマタハラ、パワハラ防止システムがない。
4.懲罰委員会が専門医機構にない。

3.考察

3-1三重大学

A.専門研修施設認定要件問題

三重大学は麻酔科専攻研修の基幹施設である。専門医制度は何ら指導もせず放置プレイで教育がおろそかにされてきたカリキュラム制から、昨今プログラム制に変更となっている。カリキュラム制のもとでは経過しないといけない年限を過ごして、例えば内科であれば30症例程度の症例報告を書いて専門医試験を受けたらよかったため、実際に指導医から何ら指導してもらえなくても良く、指導する側もされる側もスキルアップしにくい状況にあった。若い医師たちが野戦病院よろしく診療に駆り出されて事故を起こし、訴訟に巻き込まれるなどという医師側患者側双方にとって不幸な研修体制を改めるべく、2013年に高久史麿先生を座長に専門医養成の在り方に関する検討委員会が厚生労働省で行われ、その結果として日本専門医制評価・認定機構が日本専門医機構に変わり、新たにプログラム制へと専門医養成は変貌を遂げた。カリキュラム制の道も残されてはいるが、基本的にはプログラム制である。プログラム制とカリキュラム制の大きな違いは、各研修期間で経験しないといけない最低限のことを決め、経験した症例たちを研修の成果として1症例ごとに登録していく。その登録には指導医、責任指導医が当該研修に果たした役割をも登録する必要があり、要するに何を指導したのかを記載せねばならないため、放し飼い放置プレイを防止する仕組みになっている。

こうしてカリキュラム制からプログラム制に変更することで、専門医制度はこれまでの「アカデミアのなれ合いで認め合う自慢大会」の要素を脱却し、第三者機関が「専門医と名乗れるための最低限の素養とスキルは身に付けさせている」と国民に担保するための制度に変貌を遂げたのである。

ところが、三重大学病院長は、上記の事実の中に述べたように、外科の専門医制度とかかわっても来なかったため、こうした専門医制度の変更自体に対する認識が薄かったためと思料されるが、「責任指導医を不在にすること」がどういう意味を持つのかを理解する能力を欠いていた。もしもこの点を正しく理解していたら、麻酔科責任指導医を自宅待機処分にすることを決断して実行した直後に麻酔科学会や専門医機構に今度どうすればいいかなどの相談があってしかるべきである。何も理解していないのでこの点に関する思慮が欠落していた。

専門医機構では、各研修施設を認定する際に、施設要件をチェックしてその体制でなら認める、ということで認定更新は5年毎としている。しかし、当然この5年の間に大きな変化があれば報告があるものというのが社会通念であろう。例えば運転免許証も5年更新であるが、この間に飲酒運転をすれば取り消しになる。社会とはそういうルールで運営されているものであり、専門医制度だけ社会通念から外れる状態で運営していいという道理はないのだ。したがって、三重大学病院長がなぜ最もことを荒立てる方策を取ったのかは別にして、責任指導医を自宅待機処分にしたければ、まずはすぐに専門医機構や麻酔科プログラムを一次審査する麻酔科学会に相談すべきは自明の理である。
この点、「自宅待機処分は法的には自宅で勤務しているということなので問題ない」という意見もあるかもしれないが、これは「研究」ではなく「臨床」の場面で「専門医」を育てる「指導医」、「責任指導医」であり、自宅勤務で事足りるというのは論外な意見であると言わざるを得ない。臨床現場にいないものが当該症例の指導をいかにしてするのか。ましてや責任指導医として指導しましたという承認をいかにするのか。三重大学では現実に4月以降の研修症例の承認ができない状態に陥っている。専門医機構としてはおそらく、今までこうしたことは想定せず性善説で運営してきたため、このような場合にどうするかの定めがなく、当該専攻医たちの4月以降の当該研修事例たちは遡及して認めるほかにないが、今後はこうした事例がないように制度をしっかり作りこむ必要があることが明らかとなった。道理の通じない一部のこうした施設のせいで全体に反映する制度を作らねばならないということは、「医療安全」の基礎的な考え方であり、異論はないはずである。もしもこれに異論を唱えるのであれば、医師免許を返上すべきである。
わたくしが大変疑問に思うのは、医学部付属病院長はこのような社会通念を欠いてなれるものなのかということである。もしも社会通念を欠いた御仁でも学内権力闘争の成れの果てに就任できる椅子が医学部長や病院長であるとするならば、白い巨塔はその存在意義を問われることとなる。近年、大学で研修したい医師たちが減り続けている原因はこのような部分にも求められるのではないか。研修したい場所としての大学の地位が低下するということは、「研究」が進まなくなることを意味している。白い巨塔たちは今一度、自らのどういう部分が問題で臨床研修や専攻研修の場所として人気がないのかについて厳しく自己分析をして改善策を提起して実行すべきである。さもなくば、日本のアカデミアの国際的な地位はかつてない下落を見せている現状より、一層下落するであろう。裾野の広い医学の世界で研究の国際的地位が低下するということは、国力の低下に直結するという意味で、アカデミアの日本国に対する裏切り行為である。大学病院のこのような現状を招いた原因をつぶさに分析して改善計画を立てて実行すべきである。

B.パワハラ問題

三重大学の医師たちからパワーハラスメントについての訴えが各所になされていて、西日本の麻酔科ではかなり噂になっている。おそらくこうした情報は麻酔科学会や専門医機構にも届いていて、しかし、それに対して現状で何かしようとすると今いる医師たちにさらなるパワーハラスメントが起こることが危惧されるため、現在の三重大学麻酔科を取り巻く状況は、児童虐待の家庭と児童相談所の関係に似たにらみ合いではないかいうことを想像する次第である。

ここで問題なのは、三重大学が今回復帰させたF氏はパワハラで訴訟されて敗訴しているという点である。F氏が復帰して以降、パワハラを訴える専攻医たちの悲痛な声が関係各所に寄せられ、それは波紋を広げてわたくしがキャッチできる程度になっている。

わたくしから容易に想像できる内容として、「よそに行きたいと言うな」、「そういうことをして専門医とれると思うな」とかいう内容であるが、聞こえてきた中にはもっとひどいものもある。専門医機構は本年、ハラスメント委員会を立ち上げ、また、ホームページに専攻医たちからパワハラを通報できる窓口を設置した。しかし、そういう通報があったときに介入する仕組みは整えていない。まずは試験的に通報ボタンを設置しただけだと思料されるが、現実にパワハラが起きていることを強く疑わせる波紋が私のほうで何度も検出出来ているため、こうしたパワハラを是正し、専攻医や指導医たちが本当に患者のための医療を実現するという純粋な目線で働ける環境を作っていくこともまた、施設認定する側の任務として行うべきではないのか。このままでは「児相が虐待する施設を保護施設として容認した」に等しいと非難されても仕方がないのではないか。

C.内部抗争問題

三重大学は、なぜあえて「2年前にパワハラで大学を辞任した」Fを再任したのか。
Fがパワハラをした経緯については訴訟になっていて、知らないはずがない。

そしてAとCが仲が悪いという噂を重ね合わせると、一つの景色が成り立ってくる。それは、「病院長が選挙で選出される」という点である。次の病院長選挙に有利に働くよう、自分に投票してくれる人材を増やしたかった、という動機が浮かんでしまうのはわたしの医師としての育ちが悪いせいなのか。この点に関して三重大学はなぜFを責任指導医として復帰させたのかについて説明すべきである。普通に考えたら、パワハラで敗訴した経緯のある人材をあえて再任しないといけない理由は思いつかない。今起こっている事象がすべて内部抗争に基礎を置くという仮説を立てるとすべてがきれいに説明が付く。内部抗争はわたくしのいた大学でも当然あったので、存在しない大学はない、と思料する。

もしもこういう内部抗争の結果、専攻医たちがプログラム変更を余儀なくされたなどの不幸を被ったのであれば、再発防止策が必要である。

いずれにしても、専門医機構は三重大学に調査を行うべきである。

3-2マタハラ問題

マタハラに関しては女性医師の増加も加味して喫緊に取り組まねばならない課題であることは疑う余地がない。医師一人育成するのに医学部ではわたくしの時代で1億円がかかっていると試算されていた。現在ではもっと増加しているのではないか。そうすると、認定施設のマタハラで医師一人が出産リタイアした時点で1億円の国費の損失である。限りある医師というマンパワーを大切にするという姿勢がない認定施設には施設認定から降りてもらうべきであろう。S病院はブランド病院であるため、一人潰しても変わりはいくらでもいる。そうしたブランド病院の横暴を是認してよい道理はないため、早急に過去10年くらいの選考期間中に妊娠出産後の女性医師の人数とたとえば復帰しなかった数、復帰して1年以上働けなかった数、働いている数などの調査を行い、実態をつかみ、改善計画を立てるべきである。

女性医師というのは一般職の女性たちからすると憧れる存在である。その憧れる職業がマタハラに甘んじるのは許されない。憧れの職業はモデルであるがゆえに、ことに努力したら誰もが成長できる、なりたい自分を実現できるチャンスがある環境であるべきである。そのなかで自然に女性医師たちが努力すれば地位が向上するという社会を実現すべきであって、「理事の何割を女性にする」と決めるのも能力がなくても女性ならば理事になれることとなり、不満が募る。まずは、努力しさえすればチャンスがある社会の仕組みを作ることが喫緊の課題であり、それにはまずもってマタハラの撲滅が必須であろう。

4.要望

1.日本専門医機構

①プログラム整備基準だけでなく、停止や取り消しの基準を早急に策定すべし。

②パワハラ委員会でパワハラが報告されたときの対処について仕組みを早急に策定すべし。
この際、米国の専門医制度では認定施設側の問題でサイトビジットしなければならなくなった場合の調査費用については認定施設側が負担することを鑑み、同じように制度を作るべきである。さすれば、認定施設側がパワハラ防止に一層取り組む動機となるであろう。
また、悪質な場合には当該診療科のプログラムだけではなく認定施設全体のプログラムをすべて停止できるような制度も盛り込むべきである。今回のような麻酔科の崩壊は外科専攻プログラムにも当然影響するため、施設全体として考える必要もあるためである。
サイトビジットの基準であるが、「複数のパワハラ訴えがあった場合」にサイトビジットするという方法は合理的ではあるが、1人しか専攻医がいないことも想定されるためそれだけではカバーしきれないことを考慮して策定すべきである。

③専攻医側が気に入らない指導医を陥れようとして虚偽のパワハラ報告をする悪質な場合も想定されるため、こうした場合にはたとえば試験を受けられる日付を1年延長するなどのペナルティを設けることも提案する。これをしないと、指導側が過度に委縮して指導がおろそかになり、専門医制度が有名無実化することとなる。

④マタハラ問題もパワハラ委員会、もしくは別個に委員会を立ち上げて取り組み、男女共同参画社会の障壁を取り除くべし。

⑤今回、三重大学からの麻酔科・専門医機構両者に対する責任指導医不在のお届けがなかったことを重く受け止め、責任指導医不在で放置した医療機関に対しては当然ペナルティも科すが、今後、責任指導医不在であることを専攻医たち自ら積極的に専門医機構や学会に報告する仕組みも作らねばならない。具体的に責任指導医不在や施設認定要件を逸脱した状態で研修を続けた場合、専攻医自身にもその期間を無効と科すなどの措置が取られるようにすれば、積極的に施設認定要件が守られているかどうかを気にして報告するようになるため、逸脱したまま維持しようとする動機は施設側、専攻医側双方からなくなるであろう。

⑥これらのペナルティの制度を創設したうえで、懲罰委員会を設置しすべし。今回、三重大学からは不正請求も指摘されているため、医道審議会で医師の資格が停止される運びとなるであろう。そのときに、専門医の資格の停止も同時に行われるべきであり、資格付与だけして取り消しや停止の規定がないような資格は社会から信用されないということを重く受け止めるべきである。

 

日本外科学会

今回の三重大学の件は、外科医の自科麻酔問題も関係していると思料する。麻酔は特に安全性の担保が重要視され、わが国で唯一標榜医制度が導入されていることに鑑みれば、ことに特定機能病院が自科麻酔を伝統的に行い続けるなどは避けるべきである。そこで、たとえば「外科医の自科麻酔が容認される場面」を想定したガイドラインの策定を提案する次第である。

日本医学会連合

上記、「外科医の自科麻酔が容認される場面」を想定したガイドラインの策定には、外科学会と麻酔科学会の話し合いが必要となるが、その場に第三者が介在することが話し合いには必要となる。さもなくば、「提案した側」と「応じた側」の関係の強弱が発生することは、たとえば「結婚を申し込んだ側」と「受諾した側」の強弱が生じることで一度でも婚姻関係に誰かと陥った者ならば経験しているはずである。
麻酔科学会と外科学会がフラットに話し合える環境を提供できるのはアカデミアの連合体である日本医学会連合をおいてほかにない。そこで、医学会連合にはそういう話し合いをする委員会を作り、委員長には利害関係者ではない副会長(この場合は臨床外科ベースの副会長である森氏を除く)が好ましいと思料する。

全国医学部長病院長会議ならびにその社員

今回、おそらく小山(医学部)のボス猿争いで若い医師たちが不安な時期を過ごす羽目になったことを重く受け止め、まずは新人の医学部長病院長に「やってはいけない」内容を重々伝達することが肝要と考える。医学部長や病院長が見識において優れているかというと実際はそうではなく、内部の勢力争いに勝利しただけである割にはもたらす被害は甚大である。アカデミアは教育機関であり、教員としての自覚を持てない教授たちは去るべきである。特に、今回のようにパワハラで2年前に敗訴している人材をあえて再登用し、パワハラを訴える小さな声が上がり、「児相と虐待家庭」の状況に陥っていることについては重く受け止めるべきである。このような事態の再発を防止するためには何をすべきかという委員会を立ち上げ、まずは三重大学の件の調査を行い、改善点を洗い出し、医学部付属病院の在り方を良くし、もって卒業生や研修医たちが残りたい大学を実現することで人材の確保をたやすくし、わが国の医学研究の国際的地位の向上とそのフィードバックとしての国民のための医療の向上を目指すべきである。それこそがアカデミアの取る態度であることに異論はないであろう。

厚生労働大臣

現田村厚生労働大臣の選挙区が三重であるため、三重大学のプログラムが停止される件にはお心を痛めておられると推察される。正しい情報がないまま、例えば三重大学からの話を一方的に大臣が耳にして、三重県の医療提供体制に対する懸念から介入するなどすると、専門医制度の根幹が崩れる事態となるため、あえてご報告する宛先に加えさせていただいた次第である。どの世界も共通することとして教育こそが根幹であり、医師の卒後教育の最も重要な場面である専攻医教育においてわれわれアカデミアとしては自浄作用を示すべく不断の努力を惜しまない覚悟であるため、是非静観を頂きたく存ずる次第である。

-以上
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