ハプロイド haploid
ハプロイド(半数体)は、細胞や生物が一組の染色体のみを持つ性質を指します。この性質は、無性で繁殖する生物に特徴的で、それらは一組の染色体を持つ半数体として存在します。一方、有性生殖を行う生物は、通常、両親から受け継いだ2本の染色体を持ち、これを2倍体と呼びます。人間の場合、体細胞は2倍体であり、23組の染色体を持っています。しかし、卵細胞と精細胞は例外で、これらは半数体であり、23本の染色体のみを持っています。これにより、受精時には、卵細胞と精細胞が合わさり、新たな生命が23組の染色体を持つ2倍体としてスタートすることになります。
ハプロイドは、生物の細胞が持つ染色体のセットのうち、一組だけを持つ状態を指します。この状態の細胞は、通常、生殖細胞(精子や卵子など)に見られ、有性生殖をする動物や植物では、両親からそれぞれ一組の染色体(ゲノム)を受け継ぎ、受精することで二組の染色体を持つ受精卵が形成されます。この受精卵は発生して二倍体の生物に発育します[1][2][3][6]。
ハプロイド状態の細胞は、生物の生殖過程において重要な役割を果たします。減数分裂という過程を通じて、二倍体の生物が生殖細胞を形成する際に、染色体数が半減してハプロイドの生殖細胞が作られます。この過程により、遺伝的多様性が生まれ、種の進化と適応に寄与しています[6]。
ハプロイドの概念は、遺伝学の基礎をなす重要な概念の一つであり、生物の遺伝的特性を理解する上で欠かせないものです。